こんにちは。山下です。

住宅ローンを組もうとする際にこのように思う方が多いのではないでしょうか？

「どこの銀行で組むのがいいんだろう？」

実は住宅ローンを組む事が出来るのは銀行だけではないんです。民間の企業だけでなく、公的な機関も貸し出しを行っています。このような公的ローンにもメリットがたくさんあります。

今日はそんな公的ローンのメインとなっている
『財形住宅融資』についてご説明いたします

■財形住宅融資とは

財形住宅融資は勤務先で財形貯蓄をしており、３つの条件を満たした方が対象となる住宅ローンです。

１．財形貯蓄を1年以上行っている
２．財形貯蓄残高が50万円以上ある
３．申込日から遡り2年以内に財形貯蓄の預け入れしている

上記の３つがメインとなります。
これに加え、新築で住宅を建てる際にはさらに条件があります。

・住宅部分の床面積が70㎡以上280㎡以下
・住宅金融支援機構の定める技術基準に適合する住宅
・申込年度の2年前の年度の4月1日以降に取得または取得予定の土地
(土地面積の制限はなし/土地融資のみの利用不可)

その他、住宅購入の際には新築・中古でまた異なる条件が課せられます。

■財形貯蓄とは

「財形貯蓄制度」は、勤労者財産形成促進法に基づき企業が導入する福利厚生の一つです。
各企業が社員の給料から一定金額を天引きし、銀行に貯金する事です。
社員の意思で加入するかどうか決める事が出来ます。

「財形貯蓄制度」には3種類あります。
１．一般財形貯蓄…目的を問わない使途自由な貯蓄。
２．財形年金貯蓄…年金として支払いを受けることを目的とした貯蓄。
３．財形住宅貯蓄…持家取得を目的とした貯蓄。
(抜粋元：厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106564.html)

■財形住宅融資にすると何がいいの？

では、財形住宅融資で住宅ローンを組む際のおすすめポイントをご紹介します。

フラット35や民間住宅ローンと併せて利用可能
財形住宅融資は固定金利期間が5年となっております。ですので、6年目以降には金利が変動します。もし、財形住宅融資だけでは後の金利上昇のリスクに対して不安な際にはフラット35等と併用して対応する事も可能です。

金利が低い
財形住宅融資は固定金利期間が5年ということもあり金利が低いです。また、財形住宅融資の金利は条件により3パターンあります。

・通常金利
・中小企業勤労者…常時雇用する労働者数が300人以下の企業に勤める方
・子育て勤労者…18歳以下のお子さんを育てている勤労者

※上記金利は2019年6月現在の数字になります。
(抜粋元：https://www.jhf.go.jp/files/100117659.pdf)

通常の金利も低い上に、中小企業勤労者や子育て勤労者であればさらに0.2％も金利が下がります。

融資事務手数料、保証料が無料
銀行の住宅ローンでは、借入金額や返済条件によって数十万円～百数十万円が融資事務手数料、保証料それぞれに掛かってきます。その金額がないのは金額的にも大きいです。

郵送だけでの申し込みが可能
住宅ローンを組む際の借入申し込みは郵送のみで行う事が可能です。もちろん、ご希望があれば直接取扱金融機関で申し込みを行う事も出来ます。

■財形住宅融資で住宅ローンを組む際の注意点

次に、財形住宅融資で住宅ローンを組む際に押さえておきたい注意点をご紹介します。

団信保険料は自己負担となる
銀行で組む住宅ローンでは、団信保険料の支払いは銀行が行います。金融機関から住宅ローンを借りた被保険者は、その返済金を金融機関に支払い、金融機関はその中から保険料を保険会社に支払います。しかし、財形住宅融資は自分で支払わなければなりません。

3,000万円の金額で期間35年で財形住宅融資を利用した場合の団信保険料は、総額200万円程度です。1回目の支払額は11万円程度になります。※特約の条件により金額は変動します。

融資額の条件が決まっている
財形住宅融資での、融資額には限度額が設定されています。
・財形貯蓄残高の10倍または最高4,000万円
・融資対象費用の90％以内
(参照元：住宅金融支援機構/財形住宅融資 https://www.jhf.go.jp/loan/yushi/info/zaikei1.html）

いかがだったでしょうか？
中々、聞き慣れない“財形住宅融資”。
一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄のいずれかをされている方にはとても有効な住宅ローンとなります。

是非チェックしてみて下さいね。

家づくりサポーター　山下