こんにちは。山下です。
住宅メーカーのパンフレットやホームページを見るとその住宅メーカーが建築している
住宅の技術や構造等が紹介されていると思います。
その中で“基礎”について書いてあるのを見た事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大きく基礎は【ベタ基礎】と【布基礎】の2種類に分かれており、
これは住宅を建てる土地や住宅メーカーによって採用されるものが異なります。
住宅にとって“基礎”部分はとても重要な部分ですが、
【ベタ基礎】や【布基礎】と言われてもピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今日は、基礎の話が出た時にその意味が分かり、より良く住宅の性能を知って頂く為の内容です。“基礎”について、【ベタ基礎】と【布基礎】の違いを知って頂き、実際に家づくりを行っていく時に参考にして頂きたいと思います。
■基礎って何?何のために必要なの?
基礎とは、建物を支える下部構造の事です。住宅は、ほとんどの場合地面(土)の上に建築されます。住宅と地盤を繋ぎ、完成した後に沈下や傾きが生じない為に基礎が設けられます。
■基礎の種類
それでは基礎の種類をご紹介します。
ベタ基礎
住宅の底面全体を鉄筋の入ったコンクリート盤で覆った基礎の事です。
住宅の下の地盤全体に鉄筋を配筋して、そこにコンクリートを流し込んで作ります。
強度が高く、耐震性も優れています。
布基礎
住宅の外周や壁の下に配置した基礎の事を言います。ベタ基礎と同じで、構造材は鉄筋の入ったコンクリートが主流です。断面は、底部がT字型になっているのが特徴です。
下記にそれぞれの基礎を簡略化した図を記載しています。
見て頂くと、基礎の違いがイメージしやすくなると思います。
■2つの基礎の特徴 ポイント5点
これまでで住宅を建てる時に必要な基礎2種類についてご紹介しました。
ここでは、2種の基礎の違いについてみていきたいと思います。
2種の基礎の特徴を5つの項目に分けて比較してみます。
特徴①湿気の防止
住宅の底面全体に基礎が築かれているベタ基礎の方が優れています。
地面の下から湿気が上がってくるのを底面全体に敷かれているコンクリートがブロックしてくれます。
特徴②シロアリ対策
こちらも底面全体に基礎が築かれているベタ基礎の方が優れています。
地面からシロアリが家の中へ侵入するのを防いでくれます。
特徴③耐震性や強度
コンクリート部分の多いベタ基礎の方がしっかりと揺れを吸収してくれ、強度が強いです。
特徴④施工費
布基礎の方が費用は安くなります。施工に必要となる鉄筋やコンクリートの量が少ないからです。
特徴⑤建物の荷重に強い
上(建物側)からの圧力に強いのは布基礎になります。布基礎は地面の下に逆T字にコンクリートを施してあるため、垂直の力に強いです。ですので、建物の荷重で一部分だけ沈下して斜めに傾いたりするのを防ぎます。
■基礎の使い分けとは
ベタ基礎は耐震性や強度があるのが特徴なので、地盤が弱い土地に使われる事が多いです。
土地の地盤が強い際には費用面を考えて布基礎を採用する事が多いです。
また、地盤が強い土地でもシロアリや湿気の問題が考えられる土地や、その予防の為にベタ基礎を採用される方もいらっしゃいます。
【ベタ基礎】と【布基礎】の特徴を掴んで自分の建てる家にはどちらがいいのか。
また、検討している住宅メーカーはどんな基礎を採用されているのか確認して家づくりを進めてみて下さいね。
家づくりサポーター 山下