はじめまして!イエスタ新メンバーの舛本(ますもと)です。
私は今、住宅会社で太陽光を担当しています。縁あって今回から太陽光の記事をかかせていただきます。
早速本題に入りますが、最近よく太陽光発電を取り付けている住宅をみかけますよね。知人や友人にもご自宅に太陽光をつけている方がいるのではないでしょうか?
日本国内での各家庭における太陽光の普及率は年々上昇し、2009年から2014年にかけて、太陽光の搭載件数はなんと3倍になっています。
この記事を読んでいるあなたも、新築住宅を建てる時や今住んでいる家に太陽光発電を考えているのかもしれませんね。
ところで、太陽光発電は、設置する屋根の方位で発電量が低下したり、使用する屋根材の種類によって、太陽光発電の金額が高くなる、ということはご存知でしょうか?
今日は、これから太陽光発電を考えているあなたに知っていただきたい、太陽光発電を設置する上での3つの注意点をご紹介します。
屋根の設置方位によって発電量が変わる!?
太陽光発電において、日射量は最も重要なポイントの1つ。なぜならば、発電量に直結するためです。
日射量以外の環境条件が同じとき、日射量に比例して発電量も多くなります。
では、日射量が多い方位をご存知ですか?正解は南です。
南の日射量を100%とした場合、東・西は80%~85%になります。つまり南面の屋根に太陽光を設置した方が、東・西面に設置するより15%~20%ほど発電量は多くなります。
ところで北面に設置するときの発電量はどうなると思いますか?答えは「設置がそもそも不可」なんです。
北面に設置すると、パネルに反射した光、いわゆる「反射光」が近隣の住宅などにかかってしまうからです。
反射光の眩しさはもちろん、熱をもっているので夏場は特に危険です。この反射光の問題は、実際に裁判になり、損害賠償と太陽光発電の撤去が命じられるケースもあります。
ですので、日射量(発電量)・反射光を考えると「南面」が最適です。
屋根材の種類によって金額が変わる!?
新築住宅を建てる時に、屋根材の種類を何にしようかと、迷うことがあると思いますが、実は屋根材の種類で太陽光発電システムの設備にかかる費用が変わります。
それは太陽光パネルを取り付けるための金具が、屋根材の種類によって異なるためです。
金具の価格は、スレート<ガルバリウム<瓦 の順で高くなります。
金具はパネルの枚数に比例して、数量も必要になり、その分価格も高くなります。
そのため、屋根材の種類が違うだけで、なんと20万円以上差が出ることもあるんです!
住宅の屋根をスレートで考えていたけれど、やっぱり瓦にしよう。あれ?太陽光発電システムの値段が上がっている!資金オーバー・・・
そうならないためにも、屋根材の種類で太陽光発電システムの値段が異なることをしっかり把握しておきましょう。
また、施工店によっては屋根材の種類で、太陽光発電の「施工費」を上乗せすることもありますので、必ず見積を確認しておきましょう。
ちなみに、屋根材の種類や、それぞれのメリット・デメリットが気になる方は、こちらの記事を参考にして下さい。
スレート屋根?和瓦?ガルバリウム鋼板?屋根材って結局どれがいいの?
海岸沿いに設置するときも価格が上がる!?
海岸沿いの住宅に、太陽光の設置を考えている方も要注意です。都市部に比べ、周囲に高い建物もなく日射量も多いため、発電量も多いのですが・・・
海水に含まれる塩分が、波しぶきや風に運ばれて、太陽光パネルや付属機器に付着することでサビの原因になります。これを塩害といいます。
サビはシステムの劣化を早めるだけではなく、故障の原因や発電量の低下を招くのです。
では、海岸沿いに太陽光を設置することはできないのでしょうか?答えはNO。
各太陽光メーカーは、塩害対応の専用パネルや金具を開発しています。
ただし、通常の商品に比べると高価になっておりますので、初期費用も高くなります。
また塩害の対象範囲は、各地域によって異なります。
基本的には、海から2km以内と規定されていますが、メーカーや販売店に見積依頼をするときに確認してもらうのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
・太陽光の最適な方位は南、北は反射光によって設置はできない
・屋根材が スレート<ガルバリウム<瓦の順で太陽光の金具が高価になる
・海岸沿いでも設置は可能、ただし高価になる
以上のことを踏まえて、まずはメーカーの見積やお住まいの地域の環境状況をしっかりと把握しておきましょう。
家づくりサポーター 舛本