こんにちはマスモトです!
太陽光発電関係で最も注目されていることと言えば、「2019年問題」です。
これは2009年から始まった、売電の買取期間を保障する固定買取価格制度(以下FIT)の終了を迎える売電主が出てくることを言います。
国の買取期間が終了することを卒FITといい、卒FIT後は各自で売電先や電気の消費方法を探っていくことが求められます。
2019年問題が迫る中で注目されているのが、蓄電池の導入です。
卒FITを迎える方は、蓄電池を導入することで、家計にどう影響するのか気になりますよね。
今日は、“収支”という側面で蓄電池を導入するメリット・デメリットなどをみていきましょう。
蓄電池の詳細については下記の記事をご参照ください。
◇ 蓄電池導入前の収支
総務省によると、4人家族でオール電化にしたときの年間電気料金はおよそ19万円とのことです。
月平均にすると、およそ16,000円かかっていることになり、電気の使用量はおよそ以下の通りになります。
昼間の電気使用量:250kwh
夜間の電気使用量:400kwh
太陽光発電で月平均発電量が500kwhと仮定します。
昼間の電気使用量をまかないつつ、余った分を売電するので
250kw(売電量)×48円(売電単価)=12,000円
の売電収入があることになります。これを今回のモデルにします。
この場合、卒FIT後には・・・
250kw(売電量)×7円(売電単価)=1,750円
となり、売電収入は-10,250円となってしまいます。
今まで1kwあたり48円で売電していたものが、7円になってしまいますので月々-10,250円。
年間で-123,000円と大きなマイナス収支になることは間違いありません。
◇ 蓄電池(6kw)を導入すると?
では蓄電池を導入するとどうなるのでしょうか?
6kwの蓄電池といっても実際に1日に使用できる電力は5kwほどです。
つまり、1か月あたり150kwの節電効果があります。
売電に回していた電力のうち、150kwを蓄電池に回すので・・・
250kw(売電量)-150kw(蓄電池使用量)×7円=700円(売電収入)
また、蓄電池に回した150kwで、夜間の電気使用量を抑えることができるので、
150kw(蓄電池使用量)×25円(※買電単価)=3,750円(節電効果)
合計すると、
700円(売電収入)+3,750円(節電効果)=4,450円(経済メリット)
が生じ、蓄電池導入前に比べ、プラス2,700円の経済メリットになります。
しかし、蓄電池の購入費用を忘れてはいけません。
6kwの蓄電池購入費用が、1,300,000円であれば10年間の返済で考えると、月々およそ11,000円の負担になります。
そのため、4,450円(経済メリット)-11,000円(月々の支払)= -6,550円(実収支)
となり、なんと赤字になってしまうんです・・・
※買電単価は九州電力の電気プランをもとに算出
◇ 蓄電池のデメリット、そしてメリットは?
蓄電池を導入すること自体が経済“デメリット”になることがわかってしまいました。
そうです。実は、蓄電池は皆さんが考えられているほどの性能はありません。
経済的にメリットが出てくるまでには、支払いを終える10年後からになります。
そのため、蓄電池を導入することそのものがデメリットに。
しかし2019年現在、蓄電池に対する国からの補助金があります。
国だけではなく、地方自治体にも蓄電池の補助金があるため、運がよければ経済メリットをより早く実感できるでしょう。
また、地震や台風の有事の際に、非常用電源として蓄電池が役に立つのは間違いありません。
照明がついたり、携帯電話の充電やお湯を沸かしたりできるのは、とてもありがたいことです。
テレビやラジオで情報を収集することもできるので、防災という面で蓄電池のメリットは計り知れません。
経済メリットや収支ということを考えると、蓄電池の購入はためらわれますが、防災対策としてはオススメです。
より詳しいお話を聞かれる場合は、お近くの展示場などにお気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。
家づくりサポーター 舛本