こんにちは!マスモトです。
太陽光発電の売電制度、通称FIT法が施行されて10年。
太陽光の価格も当時の3分の1程度まで安くなったことで、導入しやすくなりました。
住宅会社によっては、太陽光発電が標準仕様に含まれており、「太陽光発電がついて当たり前」と言えるほどです。
また、太陽光を導入する手段が多様化していることも、太陽光の普及率を高めています。
今日はその中でも、0円で太陽光を導入できる“屋根貸し太陽光”について見ていきたいと思います。
◇ 太陽光がどうして0円で導入できるの?
太陽光を導入するときは、ローンを組んで購入するのが一般的です。
しかし、屋根貸し太陽光の場合は「0円」で導入できるので、ローンが不要です。
ではどのような仕組みで0円設置を可能にしているのでしょうか。
「うまい話ほど怪しい」
と言いますが、太陽光を提供する側は何も慈善事業をしているわけではありません。
契約者に対して0円で太陽光を提供する代わりに、太陽光の売電収入を得ているのです。
逆にいえば、太陽光の設置費用を上回る売電収入があることで、0円で太陽光を提供できる仕組みになっています。
契約満了後は、太陽光の所有権とともに、売電の権利も屋根を貸す側に移ります。
屋根を貸す側は、発電した電気を使用できるメリットと、契約満了後に売電収入を得ることができます。
太陽光を提供する側・屋根を貸す側双方のメリットがあってこそ、0円で太陽光を導入できるのです。
◇ 屋根貸し太陽光のメリット
① 太陽光発電を0円で設置できる
先ほどお話しした通り、契約終了するまではあなたには太陽光の所有権も売電の権利もありません。
しかし、権利があなたに移るおよそ11年目からは売電収入を得ることができます。
初期費用なしで、将来的に売電収入を得ることができるのはメリットでしかありません。
新築をお考えの時期であれば、浮いた太陽光の設置費用で内装や外構工事にあてることができますね。
② 電気代を節約できる
契約中の売電収入はありませんが、発電した電気を使用することはできます。
発電した電気は、家庭内で優先的に消費されるため、太陽光が発電している昼間は、電気代を削減することができます。
また、停電時にも発電した電気を使用できるので防災にも役立ちます。
ただし、夜間は発電しないため、電力会社から電気を購入することになります。
③ メンテナンス費用も0円
太陽光も機械なので、定期的なメンテナンスが必要になることがあります。
中には有償のサービスを受けることもありますが、屋根貸しの契約中は、全て無償でメンテナンスを受けることができます。
余計なメンテナンス費用がかからない点はメリットといえます。
◇屋根貸し太陽光のデメリット
① 設置するための基準がある
太陽光を提供する側は、売電収入を見込んで0円で提供しているため、売電が見込めない家には提出してくれません。
例えば、太陽光パネルをあまり設置できない屋根面積が小さい家。
また沿岸部などは、潮風によるサビが機器の故障を招きます。
これを塩害というのですが、塩害対策用の機器は高価なため、地域によっては太陽光を提供してもらえないことがあります。
② 契約の途中破棄ができない
携帯電話や生命保険などと違い、契約期間中の途中解約ができません。
例えば契約期間が10年であれば、10年間は太陽光発電を載せ続けなければいけません。
途中解約は多額の違約金が発生するので、容易に引っ越しや、自宅を売却することができなくなります。
③ 自治体の補助金が受けれない
自治体によっては、2019年現在も太陽光に対する補助金を実施しています。
中には150,000円ほど受けられる自治体もありますが、屋根貸しの場合は補助金の対象外になっています。
④ 蓄電池を併設することができない
蓄電池を設置すると、太陽光で発電した電気を貯めて、夜間に使用することができます。
しかし、蓄電することは売電量を減らすことになるので、蓄電池の併設は認められていません。
また、蓄電池の大きなメリットは、停電時にも長時間電気を使用できる点です。
夜間の電気料金の削減や、防災に良い蓄電池を10年間導入できなくなるのは、大きなデメリットです。
◇ あなたに合っているか確認、相談すること
0円で太陽光を導入できる“屋根貸し太陽光”は、一見するととても魅力的な提案に見えます。
実際に、0円で発電した電気を使用し電気代の削減につながるメリットもあります。
しかし、将来的に蓄電池の導入を考えている人や、転居の可能性がある人には不向きです。
太陽光を導入するかしないで言えば、間違いなく導入することをオススメします。
屋根貸し以外にも、リース契約もあります。
様々な太陽光発電の市場があり、それぞれの特徴があります。
あなたに最適な太陽光発電の導入方法は、お近くの展示場でお気軽に聞いてみてはいかがでしょうか。
家づくりサポーター 舛本