こんにちは!舛本(ますもと)です。
たとえば車に常備されている発煙筒。緊急時に役に立つものですが、使い方を知らないと、ただの飾り物でしかありません。
ちなみに太陽光発電は災害対策としても活用できることはご存知ですか?
いざ停電になったときに使い方を知らないと、せっかく大金をかけたのに性能を最大限に活かせず、もったいないです。
今日は、停電時に太陽光発電を活用するためにはどうすればいいのか、一緒に見ていきましょう。
知っておいて損なしです!
◇停電時に役立つ自立運転モードとは?
パワーコンディショナー(以下パワコン)は発電された電気を家庭内で使用できるようにする機械です。
パワコンの下部には発電量が表示されます。
その上に連系・抑制・自立という項目が有るのはお分かりでしょうか?
売電が始まっているならば、通常は連系のランプが点灯しています。
連系は電力会社と売電関係にあることをいいます。停電の場合は、発電することはできても売電することはできません。
そのため、太陽光は使えないんだなと思いがちですが、発電している限り、電気を活用することができます。
これを「自立運転モード」といいます。
しかし、JPEA(太陽光発電協会)によると、2018年9月に起きた北海道地震において太陽光発電所有者の2割は自立運転モードを活用しなかったそうです。
しかもそのうちの半数は、使い方も分からなかったそうです。
そうならないように、次項で“自立運転モード”の使い方についてみていきましょう。
◇自立運転モードを使うには?
①パワコンの電源を落とす
停電でも、発電している場合、パワコンの電源は落ちません。そのため、まずはパワコンの電源を落とします。
電源が落ちたかどうかは、発電量の表示が消えることで確認できます。
②太陽光発電のブレーカーを落とす
次に太陽光専用のブレーカーを落としましょう。基本的に、分電盤の隣に併設してあることが多いです。
③パワコンの電源を入れる
最後にパワコンの電源を入れます。電源を入れると“自立”のランプが点灯します。
以上が、自立運転モードへの移行方法です。
あとはパワコンの左右、もしくは下部にコンセントがありますので、そのコンセントを電源として活用することが出来ます。
逆に、自立運転モードから売電を行う、連系運転モードに変更するには、パワコンの電源を落とす→太陽光のブレーカーを上げる→パワコンの電源をいれることで完了します。
◇自立運転モードの注意点
パワコンを非常用電源にすることが出来ました。
しかし、容量は多くないということを理解しておきましょう。
ほとんどの場合、15Aが最大出力になるので、1500W以上の電力が必要な家電は使えません。
そのため、延長コードをつなげて多くの家電を使用したり、電気を多く消費するエアコンやドライヤーを使用することはできません。
あくまで、非常用の電源になるので、携帯電話の充電や冷蔵庫、電気ポットなどの必要最低限のものを利用するようにしましょう。
また、当たり前ですが、発電しない夜間や、雨の日は電源として活用できません。
蓄電池がある場合は、昼間に充電した分を夜間や雨の日に電気を使うことができるので停電でも心強いですね。
◇まとめ
いかがでしたか?
太陽光発電は、災害時にも非常用電源として活用することができる防災の面があります。
しかし、せっかくの防災機能も使い方を知らないままだとその価値には気付けないでしょう。
2016年4月の熊本地震を経験した身からすると、携帯の充電やお湯が沸かせるという事は非常にありがたいことだと感じています。
太陽光発電の説明書にもこのことは記載されています。
説明書なくしたり、保管場所を忘れないように、必ず大切にしまっておきましょう。
もし、太陽光発電の設置を考えているならば、“自立運転モード”のことを必ず覚えておきましょう。
家づくりサポーター 舛本