こんにちは!舛本(ますもと)です。
車を買い替えるときに、あなたはすんなりと車種やオプションを決める事が出来ますか?車以外でも、ファミレスでたくさんのメニューがある中で、目移りして何を食べようか迷うことがあるかと思います。
住宅の場合でも、プランを決めていく中で屋根の形をどうするかで迷うと思います。屋根の形によって費用や、メリット・デメリットも違いますから迷うのは当然です。
太陽光発電においても、屋根の形はとても重要です。なぜなら、発電出力や発電量に直結するからです。
今日は切妻・寄棟・片流れ、それぞれの屋根がどういうシステムに適しているか見ていきたいと思います。
◇切妻屋根(きりづま)
切妻屋根は、屋根が二面しかないとてもシンプルな屋根です。基本的には日が良く当たる南面と北面の二面になるかと思います。
発電出力に直結する、パネルの設置枚数は多すぎず、少なすぎず、10kw未満でいいけどある程度の発電はしたいという場合はおススメです。
切妻屋根のメリットは他の屋根に比べ、シンプルですので屋根自体のコストも抑えられるので太陽光発電を設置しても全体的な費用を抑える事ができます。
ただし、屋根が東西に向いている場合、南面に比べ80%ほどに発電効率が落ちてしまうので注意が必要です。
また、太陽光を載せる場合、“光害”の恐れがあるため北面には設置できないことも覚えておきましょう。
光害についてはこちらの記事をご参照ください。
発電量や設置金額が変わる!?太陽光発電を設置する前に知っておきたい3つのこと
◇寄棟屋根(よせむね)
寄棟屋根は、四方に屋根がある切妻と同じく一般的な屋根の形です。四方の屋根は雨や風を分散することで、台風にも強い構造になっています。
しかし、太陽光発電を載せる場合は正直、あまり向いているとはいえません。なぜなら、屋根一面あたりに載せるパネルの枚数が限られるからです。
寄棟は屋根一面あたりの面積が狭く、多くの太陽光パネルを載せる場合、南面だけではなく東面や西面にも載せることになります。
先程お話したように、東面・西面の発電効率は南面に比べ80%ほどになるため、切妻と同じ発電出力でも実際の発電量は少なくなってしまうんです!
そのため、3kwや4kwほどの発電出力でも構わない場合は寄棟でも問題はありませんが、多くの発電量を求めることは期待できません。
最近では寄棟屋根用に台形のパネルも開発されていますが、費用が通常よりも高くなることは知っておきましょう。
◇片流れ屋根(かたながれ)
片流れ屋根は一面のみの屋根で、基本的に南面に屋根があります。切妻・寄棟に比べ一面の屋根面積が最も大きく、多くのパネルを載せる事が出来ます。
10kw以上のシステムも搭載可能な場合もありますので、太陽光発電「ありき」の住宅をお考えの場合は最適な屋根形状と言えます。
そのため、できるだけ多くの売電収入を得たい場合は片流れがおススメです。
しかし、屋根勾配によっては切妻屋根に比べ壁の面積が大きくなるため、建物全体の費用が高くなりやすいデメリットがあります。
その他にも、雨漏り・北側斜線制限などのリスクも考えられます。
太陽光発電に関しては、最適な屋根形状ですが、切妻屋根に比べ様々なリスクの可能性が上がることを知っておくべきでしょう。
屋根形状のメリット・デメリットについてはこちらの記事を参考にして下さい。
外観イメージを左右する?3つの屋根の形とそれぞれの特徴って?
◇まとめ
いかがでしたか?新築において屋根形状をどうするかと言うのはとても大切です。太陽光発電においては、
切妻:5kw~7kw前後の発電力がほしい場合
寄棟:3kw~4kwくらいでも十分な場合
片流:10kw以上などの大容量の発電力がほしい場合
発電量で考えるとこのようになります。
もし、あなたが太陽光発電ありきの住宅を考えている場合は「どれくらいのシステムにしたいか」、ある程度の目星をつけておくことが重要です。
可能であればそれぞれの屋根の形で、複数パターンの太陽光発電の見積りを住宅メーカーさんにとってもらうとよいでしょう。
家づくりサポーター 舛本