こんにちは!家づくりサポーターの永江です。
小さいお子さんや高齢者がいるご家庭では、ヒートショック、転倒事故、浴槽で溺れるなど、お風呂での事故の心配がたえません。
お風呂場、その中でも『扉』にスポットを当てた今回の記事。お風呂場での事故には直接関係ないように思われるかもしれません。
でも実は扉の選び方次第で変わってくることもあるんです。
今回は、お風呂場でよく使われる3種類の扉のタイプと、それぞれの特徴についてお話ししていきます。
①折れ戸
お風呂場で一番目にするのが、この『折れ戸』タイプでしょう。扉の真ん中が折れることで開閉します。
比較的狭いスペースでも開閉できるので、比較的狭い賃貸のお風呂場では必ずといっていいほどこのタイプが採用されています。一戸建てでも標準仕様として採用されているケースが多いですね。
②開き戸
一般的なドアの形状です。先ほどの「折れ戸」タイプと違い、開閉するのにある程度のスペースが必要になってきます。
ですが、折れ戸に比べてデザインも豊富でスッキリした雰囲気になります。おしゃれなお風呂場、脱衣場にしたいという方に向いています。
③引き戸
最後が『引き戸』タイプです。横にスライドさせるタイプなので、浴室内のスペースとは無関係に設置できるのが利点です。
ただし、この『引き戸』を設置するためには間口(写真でいうと、左側の戸を開けるためのスペース)が必要になってきます。ここのスペースがとれない場合は、そもそも『引き戸』を採用することができません。
お風呂場での事故と扉の関係って?
ここまで3つのお風呂場の扉のタイプを紹介してきました。
高齢者やお子さんのいる家庭で僕がオススメするタイプは、③の『引き戸』なんです。
①の『折れ戸』と②の『開き戸』は、どちらも“浴室側に開く”という特徴があるんです。それに対して③の『引き戸』は横にスライドさせることで開きます。
ここが大きな違いなんです。
もし中で人が倒れて、ドアの前で意識を失ったら…?
①の『折れ戸』と②の『開き戸』は“浴室側に開く”ので、もしドアの前で倒れていた場合には開けることが難しくなります。
それに対して③の『引き戸』は中で人が倒れていても、扉の開閉の妨げにはなりません。これが僕が『引き戸』をオススメする理由です。
お風呂場の事故を事前に防ぐことも大事です。ですが、もし起こった場合、少しでも早く助けるための選択が『引き戸』なんですね。
あなたが家を建てる時に『お風呂場の扉は引き戸』と思い出してもらえたら幸いです。
それでは、また。
家づくりサポーター 永江弘輝