こんにちは!平尾です。
みなさんは「コートハウス」という言葉を聞いたことがありますか?私はこのブログを書き始める前に初めて聞きました(笑)。
「コート」が入っているので、ハリウッドスターの家のようにテニスコートがある家のことかなと思ったりしたのですが、もちろんそうではありません。
コートハウスとは敷地全体を壁で囲んで、建物の内側に庭をつくった住宅のこと。中庭のある家の都市型バージョンといった方が分かりやすいかもしれませんね。
外側の窓はあまり大きくせずに、中庭に面した窓を大きく取るのが特徴です。
コートハウスは昔からヨーロッパ各地でつくられてきましたし、京都の町家もコートハウスのひとつです。間口の少ない土地でも明るく快適な空間が作れるようにと考えられていたようです。
コートハウスはどちらかというと、周囲と調和するというよりもプライバシーを守ることに重点が置かれた住宅と言えます。
今回は、マイホームをコートハウスにするメリットとデメリットをご紹介します。
コートハウスのメリット
コートハウスの1番のメリットは、周りの目を気にすること無く中庭を使えることにあります。外に開いた庭の場合、よほど広い土地でないと、なかなかプライベートな庭というのは難しいですね。
都市部など広い土地の確保が難しい場所なら尚更です。
一方、コートハウスは壁に囲まれているため、周囲の環境を気にせずに中庭が使えます。例えば、部屋の床と同じ高さになるようにデッキを敷いてあげれば、部屋と一体に使うことができるようになります。
コートハウスの中庭の使い方は自由です。外でお茶を飲んでもいいですし、日向ぼっこをするのもいいですね。木を植えたり、大きな観葉植物を置いて庭園のようにするのも粋です。
また、コートハウスのメリットとして、周りの環境に左右されづらいという特徴があります。周りの家が建替えたとしても、その影響をあまり受けません。
都市部というのはお隣の家も近いですし、土地としての需要があるため周りの環境というのは常に変化していく可能性があります。
コートハウスは外部の影響を極力受けないように設計することが多いので、近隣に左右されないのは大きな魅力なんですね。
コートハウスのデメリット
コートハウスのデメリットを挙げると、通常の住宅よりも費用がかかってしまうこと。家全体を壁で囲うことになるので、その分予算も多く必要になってしまうんですね。
同じようにメンテナンスのコストも高くなる傾向があります。
外壁面も多くなるので、家の性能が気になる方は施工レベルの高い住宅会社に依頼することをオススメします。
他にコートハウスならではの特徴として、中庭に何か置こうと思った場合、必ず家の中を通って行くことになります。
そのため大きな木などを中庭に入れたくても、建築が終わってからでは家の中を通して入れるなんてことは不可能に近いです。そのため、建築途中で運び込む必要があります。
コートハウスは囲まれているのでプライバシーがありますが、囲まれている分、普通の庭とは少し勝手が違うので注意が必要です。
また都市部の住宅の場合、あまり大きくない土地に家を建てるケースが多くなります。
そのため、その限られた面積の一部を使って中庭をつくることになるのですが、家族が多い家庭だと、どうしても生活に必要な部屋としてのスペースを確保することがまず最優先となりがちです。つまり中庭のスペースを確保しづらくなってしまうんです。
あまりに中庭のスペースが小さいと採光などの効果がほとんど出ないケースもありえるので注意が必要です。
まとめ
今回はコートハウスについてメリットとデメリットを踏まえてご紹介しました。コートハウスは、「プライベートを確保しつつ、自然を身近に感じながら生活していく家」の代名詞的存在とも言えます。
コートハウスは好みが分かれる住宅ではあります。
しかし、このご時世プライベートは確保しながらお子さんを外で遊ばせたい。より身近で自然や季節の移り変わりを感じたい。そんな家を作りたいという方は、一度コートハウスを検討してみてもいいかもしれませんね。
家づくりサポーター 平尾 諒太