「住宅資金を親から援助してもらうことになった。でも贈与税はできるだけ払いたくない…。」

こんにちは。丸本です。

家を建てる時にご両親・祖父母から資金を援助してもらう場合があります。方法は主に2つ。「もらう」か「借りる」です。

しかし、年間110万円上の贈与を受けると、贈与税が掛かってしまいます。借りる場合でも、ちゃんと手続きをしておかないと贈与税の対象になります。

そこで本日は、ご両親から住宅資金を援助してもらう際に、できるだけ贈与税が掛からない方法をお伝えします。

①住宅購入資金を“もらう”ときの注意点とは？

親からお金をもらう場合、年間110万円以上だと、贈与税が掛かります（※贈与税は親以外からもらっても掛かります）。例えば、500万円を贈与として受取った場合、48.5万円の贈与税を払わなければなりません（※特例税率で計算）。

しかし実は、このお金を「住宅資金贈与」として贈与してもらうことで、贈与税をゼロにすることができます。2017年9月現在、最大で1200万円（※省エネ住宅等）までが非課税となります。

尚、この住宅資金贈与の非課税枠が使えるのは、両親、もしくは祖父母から贈与を受ける場合のみですので注意しましょう。また、贈与を受ける年の合計所得額が2000万円を越えてはいけないといった条件もあります。

実際に住宅資金贈与の非課税枠を使用する場合は、国税庁のHPで諸条件を確認しておきましょう。

国税庁　直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4508.htm

＜一緒に読みたい記事＞
両親からの住宅資金援助が年間110万円を越える？そんな人が贈与税を非課税にする方法とは？

②住宅購入資金を“借りる”ときの注意点とは？

住宅購入資金を準備する方法として意外と見落としがちなのが、「両親・祖父母から借りる」という方法です。

ご両親からお金を借りるときの注意点は、最初に「借用書」を作ることです。仮に借用書を作らずにお金を借りると、贈与と見られてしまい、贈与税が発生する可能性があるからです。

また、両親が「利息はいらない」という場合もあると思いますが、無金利はNGです。金利は必ず定めなければなりません。そうしないと贈与税の対象になってしまいます。

それに加えて、「無利息がダメなら金利を0.01％くらいにしておこう」というのもNGです。金利は金融機関から住宅ローンを借りる場合と同じくらいに設定しておきましょう。1％前後にしておけば問題ないと思いますが、不安な場合は税務署に相談してください。

尚、具体的な手続きとして、金銭消費貸借契約書を準備する必要があります。

名前だけ聞くと難しそうですが、ネットで探せば契約書のフォーマットが出てくると思いますので、そちらを使いましょう。もし不安であれば、契約書を交わす前に税務署にこの契約書で問題がないか相談するとよいでしょう。

いかがでしたか？

両親・祖父母から住宅購入資金を援助してもらう際の注意点を解説してきましたがいかがでしたか？最後にポイントをまとめておきます。

○両親・祖父母から住宅購入資金を援助してもらう場合は、「お金をもらう」と「お金を借りる」の２つの方法がある

○お金をもらう場合は、住宅資金贈与の非課税枠を使えば、最大1200万円までは非課税となる（※2017年9月現在）。

○お金を借りる場合は、ちゃんと「借用書」を作って、金利も定める。そうしないと贈与と見なされ、贈与税がかかってしまう場合がある。

ご両親・祖父母からお金をもらう場合でも、借りる場合でも、親子間だからといって適当なやり取りにしないことが大切です。