こんにちは。丸本です。
家を建てたい土地が見つかったので、不動産屋さんに「買いたい」と伝えたとします。そうすると、「手付金で200万円が必要」だと言われました。しかし、貯蓄から200万円出ていくのは正直キツイ…。でも土地はお金を払って押さえておかないと他の人に買われちゃうかも…。
注文住宅を建てようと思って土地から探し始めると、こんな場面に遭遇することがあります。こんなとき、どうすればいいかご存知でしょうか?
結論から言えば、「つなぎ融資(土地先行融資)」を利用する方法が一般的です。
しかし、土地だけ先に買う場合、様々な注意点があります。もし、この注意点知らないまま土地だけ先に買ってしまうと、無駄にお金を払ってしまったり、一時的に家計がマイナスになってしまうことも…。そこで本日は、土地を先に買うためにローンを組むときの注意点をお伝えします。
土地だけ先に買うときの注意点とは?
それでは、土地だけ先に買うときの注意点を見ていきましょう。
①つなぎ融資(土地先行融資)は住宅ローンより金利が高い
冒頭でお伝えしたとおり、土地だけ先に買う場合は「つなぎ融資(土地先行融資)」を利用することで、売主に払うお金を準備することができます。
「つなぎ融資(土地先行融資)」とは、ここで言えば「先に土地代だけ融資してもらうこと」を指します。
しかし、この「つなぎ融資(土地先行融資)」も住宅ローンに比べて金利が高く設定されています。
例えば、1200万円を金利3%、1年間だけ借りた場合、利息だけで約20万円の費用が必要になります。また、申し込み手数料といった諸費用も約10万円掛かるとすると、1年間で約30万円の費用が発生します。(※金利や諸費用は金融機関によって異なります。)
そのため、自己資金があるのであればできるだけ土地代に回して、借入額を減らすことが重要です。金利が高い分だけ利息も多く掛かってしまうからです。
また、すべての金融機関が土地先行融資をしてくれるわけではありません。金融機関によっては、建物のプランがないとつなぎ融資をしてくれないところもあります。そのため、土地だけ先に買う場合は、つなぎ融資をしてくれる金融機関を探しましょう。
それに加えて、あくまで「家を建てるための土地を購入する」という前提でお金を借りるため、「土地を買って1年以内に建物の契約をすること」といった条件も追加されることがあります。
できれば、土地探しと同時に、住宅会社との打ち合わせも進めておくことをオススメします。住宅会社と打ち合わせが進んでいるということは、金融機関から見ても「この人は本気で家を建てる気がある」と判断されます。なので、必然的に土地を買うためのローンも組みやすくなります。
②家が建つまではローンと家賃のダブルの支払いになる
土地だけ先に買った場合、「土地のローン」と「今住んでいる家の家賃」のダブルの支払いをしなければなりません。そのため、家計がマイナスになる可能性もあります。土地のローンの月々の返済額は土地の価格や返済条件にもよりますが、今の家賃に加えて月々数万円単位の負担が増えても家計に問題が無いかどうかを確認しておきましょう。
もし家計がマイナスになりそうであれば、そのマイナス分を現在の貯蓄で賄えるか充分にシュミレーションした上で土地だけ先に買うかどうかを検討しましょう。
③住宅ローン控除は家が建つまで使えない
土地だけ先に買ったとしても、それだけでは住宅ローン控除を受けることはできません。住宅ローン控除を受けるには、建物を所有している必要があるからです。そのため、住宅ローン控除が受けられるのは建物が完成し、住宅ローンの支払いを開始してからということになります。
また土地と建物の名義にも注意しましょう。住宅ローン控除を受けるには、主債務者(通常ご主人)が建物の名義人でなければなりません。土地はご主人名義、建物は奥さん名義のとなっていた場合、住宅ローン控除は受けられないことになります。
いかがでしたか?
本日は土地だけ先に購入する際の注意点をお伝えしました。
土地先行融資やつなぎ融資は住宅ローンに比べて金利が高く設定されています。そのため、できるだけ土地の購入から建築完了までの期間を空けないことが重要です。
ということは、家を建てる時は土地探しから始めるのではなく、住宅会社を先に決めたほうが良いということになります。土地から探してはダメだということではありませんが、同時並行で住宅会社と打合せを進めておいたほうが、いろんな面でスムーズに話が進みますよ。