こんにちは。丸本です。
家を建てると、それまで払う必要の無かった費用が増えていきます。そのため、「現在の家賃=毎月の住宅ローン返済額」とすると危険な資金計画になってしまいます。
しかし、逆に家を建てることで減る支出もあります。“増える支出”と“減る支出”を事前に把握しておくことが、無理な資金計画を組んでしまわないようにしましょう。具体的な項目を把握した上で、月々の支払いに無理が出ないようにしておくことが大切です。
そこで本日は、家を建てて“増える支出”と“減る支出”の違いをお伝えします。「家って建てた後にもいろいろお金が掛かるって言われるけど、本当に家を建てても大丈夫?」とお悩みの方はぜひご一読ください。
家を建てると“増える”支出とは?
まずは家を建てると増える支出をお伝えします。
○固定資産税
固定資産税とは、建物や土地等を所有していると課される税金です。課税額は市町村によって違うため「ズバリいくら!」とは言えませんが、平均すると大体月々1~1.5万円程度の場合が多いようです。
また新築住宅の場合は減免措置がありますので、新築後3年間は建物に掛かる固定資産税が1/2になります(※1戸あたり120㎡まで)。
新築してから年数が経ち、家の評価額が下がればその分固定資産税も下がります。
○都市計画税
都市計画税は、固定資産税と同じように建物や土地等を所有していると課される税金です。固定資産税との違いは、「市街化区域」でのみ徴収される点です。そのため市街化区域外に住む場合は都市計画税は掛かりません。
固定資産税と同じく家の評価額を基に課税額が計算されるため、段々と下がっていきます。
○火災、地震、家財等の保険料
家を建てた場合、万が一ことが起きたときのために火災保険に加入します。住宅の構造や、保険でどこまで備えるかによって金額は変わります。目安としては、10年間で8万円~14万円程度となります。
※条件によって異なるため保険会社から正確な見積を出してもらいましょう。
○住宅のメンテナンス費用(設備、外壁等)
新築時はピカピカな家も、時間が経つ毎に少しずつ劣化していきます。そのため、10年後、20年後のメンテナンス代として貯蓄しておいたほうが良いでしょう。毎月の貯蓄額は人によってそれぞれですが、目安は月1万円程度になります。
家を建てると“減る”支出とは?
次に家を建てると減る支出です。
○光熱費(電気代、ガス代)※設備によります。
オール電化にした場合、ガス代が掛からなくなるため光熱費が削減できます。削減額は建てる家の大きさや断熱性能にもよりますが、平均すると月々5千円~1万円程度は削減できるようです。
○生命保険料
住宅ローンを借りると団体信用生命保険に入るため、万が一働き手であるご主人(主債務者)が亡くなってもその時点で住宅ローンの返済は必要無くなります。
そのため、団体信用生命保険と保障内容が被る保険は解約しても問題ありません。家を建てる時は月々の保険料を見直す良い機会です。現在加入している保険を見直して、必要なモノだけに絞ることで月々の保険料を圧縮できます。
○駐車場代
これまで賃貸住宅に住んでいて駐車場代も別途払っていた方は、家を建てることでこの駐車場代も必要なくなります。削減額は地域によると思いますが、目安として月々5千円~1万円程度は削減できると思います。
○所得税、住民税
住宅ローンを借りると新築時から10年間は減税措置が受けられます。具体的には毎年払っている所得税、住民税が減税されます。※最大控除額は住宅ローンの残債の1%以内となります。減税額は年収によって変わりますが、目安として合計で200~300万円以内に収まる方が多いと思います。
家を建てる前にやるべきこと
ここまで家を建てると“増える支出”と“減る支出”の項目をお伝えしましたが、いかがでしたか? 人によってはこれ以外に項目もあると思いますが、一般的な項目に絞ってご紹介しました。
重要なことは、増える支出と減る支出を把握した上で、無理のない月々の返済額を設定することです。また、今回お伝えしたのはあくまで住宅に掛かる費用だけです。子供が大きくなるにつれ、教育費も多く掛かってきます。
そのため、返済当初だけの月々の返済額を見て「大丈夫」と判断するのではなく、20~30年間の長期的なスパンで検討しましょう。