最近、ムク材や珪藻土といった自然素材を使った住宅を販売する住宅会社が増えてきました。
そして、自然素材での家づくりにこだわりを持っている方のほとんどは、「家族や子供の健康のため」という考えをお持ちのようです。
確かに、自然素材の家づくりって、化学物質を使わなかったり空気がクリーンになったりと、健康的な生活ができるイメージがありますよね。
…しかしこの自然素材の家づくり、一歩間違えば逆にぜんそくやアトピーなどのアレルギーを悪化させることもあるってご存知ですか?
健康被害の原因は、化学物質だけではありません!
「え!?自然素材にも有害な物質が含まれているの!?」
と思われた方、そうではありません。
ぜんそくやアトピーなどのアレルギーは、化学物質ではなく家の中のカビやダニが主な原因となります。
ですのでアレルギー対策としては、家の中をカビやダニが繁殖しないような環境にしておく必要があります。
カビやダニは湿ってジメジメしたところを好みますので、“家の中に水分を溜め込まない”という環境づくりは非常に重要です。
建物内の湿気対策に注意!
建物によっては、構造や間取りの関係で室内の水分を屋外に逃がしにくいものもあります。
そんな建物に水分を含みやすい自然素材を使うと、ムク材や珪藻土が室内の水分を吸収して溜めこんだままになってしまいます。
カビやダニも生き物ですので、水分を含んだ自然素材は格好のエサとなり、その結果アレルギーが発症しやすい環境を作ってしまうんです。
このようにして、「健康のために」と思って使った自然素材が原因で、アレルギーの悪化を招いてしまう事があります。
自然素材と建物との相性が肝心
自然素材を使う時には、まずは建物自体の湿気対策ができているかという相性を確認して下さい。
そして住宅会社の施工事例があれば見学させてもらったり、建築後の話を聞いてみたりするといいでしょう。
本当に健康について配慮している住宅会社なら、化学物質の話だけでなく湿気対策・アレルギー対策についても答えられるはずです。
「自然素材を使えば健康になる」というイメージだけで家づくりを進めてはいけないということを覚えておきましょう!
家づくりサポーター 長田圭史