家づくりサポーターの長田です。
今回は、私が就職活動をしていた時の話。
合同説明会で、ある住宅会社の話を聞いた時に「住宅業界で働きたい!」と決心した長田圭史(当時21歳)。選考に備えて住宅業界の研究を始めました。
住宅関連の広告・HP・CMなどを細かくチェックして、どんな特徴がある住宅会社なのか、何を売りにしているのかなどを調べているうちに、ある一つの疑問が浮かんできました。
「なんで会社によって建物の価格を全面に出しているところと、調べても価格が出てこないところがあるんだろう…」
ある住宅会社は、HPやCMの宣伝文句に「○LDK・▲坪プランが××万円!」というように建物の価格をバシバシ出しているのに対し、別の住宅会社はHPを隅々まで見てみても建物価格の事が一切書かれていませんでした。
これってどうしてだと思いますか?
「やっぱり値段が高いから出さないようにしているのかな…」私はそう考えていました。
もし当時の私と同じように考えた人は、残念ながらちょっと間違っています。
住宅業界に入って分かってきたのは、こんな真実でした。
「住宅の販売方法」がポイント
住宅会社の販売方法は大きく分けて「建売住宅販売」「規格型住宅販売」「注文住宅販売」という3つの種類あります。
☑建売住宅
先に建物を建てて、そこを販売するという方法です。いわば既製品として販売するので、スーパーで買い物をする時のように価格の分かる値札が付いているのは当然ですよね。
建売住宅を販売している住宅会社は、建物価格を全面に出して告知を行っています。
☑規格型住宅
ある程度決まったいくつかの間取りの中から、自分たちの家族構成や生活に合わせた間取りを組み合わせて家を建てるという販売方法です。
この販売方法の場合も、多少オプション設備などを付けたとしても価格が想定外な変動をする事はないため、価格を表示することができます。
☑注文住宅
お客様のこだわりや間取りの要望をヒアリングし、それを叶えるためにゼロの状態から家を作っていく販売方法です。
注文住宅は叶えられる要望の幅が広いばっかりに、お客様の要望次第で建物の価格が大きく変動します。ですので広告に建物の価格を載せることが難しくなってしまうんです。
このような販売方法の違いによって、広告やHPなどに価格を載せることができるかどうかが変わっているんです。
価格が載っていない=可変性がある
価格を出さない住宅会社は「高い商品を売っている」のではなく、「可変性が高く、お客さんの要望をいろいろと叶えることができるため、明確な価格表示ができない」ということだったんです。
ただ注意点としては、可変性が高く要望がいろいろ叶えられるからといってあれこれ注文していたら、その分どこまでも金額が上がっていくという点です。
逆に価格を出している住宅会社は、可変性の高さはあまり期待できませんが、価格に関してはある程度目星を付けて間取りを考えることができるというメリットがあります。
いかがでしたか?
価格表示の有無にはこのような理由があったんです。
住宅会社を調べる時は、まずは自分たちがどんな家づくりをしたいのかを明確にし、それに合わせた販売方法の住宅会社に話を聞きに行くのがオススメです。
家づくりサポーター 長田圭史