こんにちは、長野です。
コンクリート打ちっ放しの家ってどんなイメージですか?無機質でかっこいい、モダンでおしゃれ。そんなイメージをお持ちではないでしょうか。
では、木造の家と比べてどんなメリットやデメリットがあるのかご存知ですか?今日は、憧れのコンクリート打ちっ放しの家のメリットとデメリットをご紹介します。
コンクリート打ちっ放しの家とは?
そもそも「コンクリート打ちっ放し」とはどんな家のことを言うのでしょうか。コンクリート打ちっ放しとは、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の仕上げの一つです。コンクリートそのものがむき出しになっているのが特徴です。
コンクリート打ちっ放しの家のメリットとは?
①デザイン性が高い
何といっても一番はデザイン性の高さではないでしょうか。見た目のかっこよさだけでなく、曲線や円状の線を描けるという点でも優れています。
さらにコンクリート造の家は、柱ではなく壁面で家を支えるつくりになっているので、リビング空間を広く取ったり、広い窓を設置したりすることも可能です。見た目で他の家と差を付けたい場合は、コンクリート造が適していますよ。
②防音性が高い
木造の家や鉄骨の家と比較すると、コンクリート打ちっ放しの家は物質の比重の高さもあって、音を通しにくい性質を持っています。ですので、隣の部屋での話声や二階で走り回る子どもの足音などは聞こえにくくなります。
「大音量で映画を楽しめるシアタールームが欲しい」「音楽が趣味で楽器を演奏できる部屋をつくりたい」とお考えの方にはおすすめです。
③耐火性が高い
コンクリート打ちっ放しの家は、建物そのものが不燃性の物質であることから耐火性に優れていると言えます。1000度の熱に2時間近くの耐久性を維持できて倒壊するのを免れたという実験結果もあります。火災や災害時の損害が出にくいため、木造の家よりも火災保険料を抑えることも可能です。
さらに、もし仮に火災が発生したとしても、隣家への延焼の可能性が低いことから敷地のぎりぎりまで建物を建てることもできます。
コンクリート打ちっ放しの家のデメリットとは?
①結露やカビが発生しやすい
コンクリートは、砂や砂利をセメントと水の化学反応で固めたものです。化学反応に要する水はコンクリートを打った後、3~5年の年月をかけてゆっくりと余剰分が抜けていきます。
要するに、この期間中は家の内部にも水蒸気が漂っている状態なんです。実はこれが結露やカビの発生の原因になってしまいます。
結露やカビが発生しないように、除湿機を稼働させるなどして対策することが重要です。
②建物自体が重い
軟弱な土地には、コンクリートの家は不向きです。もしそういった土地に建てる場合は、地盤改良を行う必要があります。そのため、費用が多く掛かってしまったり時間が掛かってしまったりします。
コンクリート打ちっ放しの家にしたい場合は、まず専門家に地盤改良を依頼しましょう。
③汚れが目立ちやすい
仕上げ加工を施さないことが特徴のコンクリート打ちっ放しの家。建築当初はかっこいい外観だったとしても、10年もすれば雨染みなどの汚れがかなり目立ってきます。
これを「味」と捉えられれば良いですが、そうでない場合は定期的なメンテナンスが必要です。例えば、太陽光が汚れを分解するコーティング(光触媒フッ素コーティング)を数年に一回塗布すると良いでしょう。
いかがでしたか?
災害の多い日本の気候に合わせて、コンクリート打ちっ放しの家を希望される方も中にはいらっしゃいます。
良い部分だけを切り取れば、「かっこよくて頑丈な家」です。しかし、メリットがある反面でデメリットも存在します。
もちろん木造の家もメリットとデメリットの両面を持っているので、どちらの特徴も理解した上で自分たちにはどちらの家が合っているのか検討してみてください。
家づくりサポーター 長野