こんにちは!家づくりサポーターの長田です。
先日、久しぶりにジブリの「魔女の宅急便」を観ました。私はこの映画を見るたびに、あの海の見える街並みにすごく憧れを抱きます。
朝は太陽の光と心地い風を受け、夕方は海に沈む夕日を眺め、夜は静かな波音に癒される…
そんな場所に家を建てることができたら、毎日がもっと楽しくなりそうな気がしますね。
ただ、実際に海の近くに家を建てようとした時には、海沿いの環境ならではの注意点がいくつかあります。
「こんなことになるなら、海沿いに建てなきゃよかった…」
そんな後悔をしてしまわないように、家づくりをする上での工夫や知っておくべき事を紹介します。
①塩害対策
海の近くは、海水に含まれる塩分が潮風に乗って飛散しています。
この塩分によって生じる害のことを「塩害」といい、鉄や金属類が錆びるスピードが早かったり、植物が育ちにくく枯れてしまったりすることなどが挙げられます。
一戸建てにおける塩害としては、外壁がボロボロになって住宅の寿命を縮めたり、屋外のポスト、車、室外機などの機器が錆びて故障の原因となったりします。
海の近くで家づくりをする際には、外壁の塗装や素材、エアコンの室外機や給湯機などを塩害に強い商品に変更することがオススメです。
通常の商品より金額は上がりますが、それだけ塩害に対する耐性は上がります。
しかし、それらの商品も完全にメンテナンスフリーというわけではありませんので注意してください。
塩害の防止のためには、家や車、屋外のポストなどのサビが生じそうなものは、定期的に水をかけて表面の塩分を洗い流すことが効果的です。
そのためにも、屋外に水道と長めのホースを設置したり、シャッター付きのガレージを付けたりすることも視野にいれておきましょう。
②湿気対策
家づくりにおける湿気は、柱や壁などの構造部分の老朽化を進め、住宅の寿命に大きくかかわるものとなります。
特に海の近くになると、一年を通して湿度の高い環境となりますので、より一層湿気対策にも注意しなければいけません。
ポイントは、少ない風で空気を循環させる気密性と間取りの仕組み。
換気をするための換気口を取りつけていても、建物自体の気密性が低ければ、計画していた空気の循環ルートが乱れ、効率的な換気ができなくなってしまいます。
また、間取りづくりをする上で風が通りにくい部屋や収納ができてしまうと湿そこに気が溜まりやすくなったり、その湿気の解消のために窓をずっと開けて換気をするしかなくなると、今後は潮風によって室内でも塩害が起きてしまう可能性があります。
少ない空気を効率的に循環させて、室内に湿気が溜まりにくい間取りづくりを住宅会社に相談してみましょう。
また、湿度が高いと洗濯物を外に干しても乾きにくくなったり、乾いても塩分の影響でベタついたりすることがあります。
ただ、住んでみなければわからない点ですので、家づくりをする時には費用を少し残しておいて、「乾きにくいな…」と思った時に室内干しができるようにサンルームや浴室暖房乾燥機、乾燥機付き洗濯機などが購入できるような計画も検討して見てはいかがでしょうか。
③災害対策
海の近くに住む上で、津波や台風などの自然災害は気になるところではないでしょうか。
津波などの水害のリスクを回避するためには、ハザードマップを確認し、想定される被害の範囲を調べながら土地を探すことをおすすめします。
万一のことがあった場合に、一番近い避難所はどこになるのかも、合わせてちぇくしておきたいですね。
また、海沿いの土地では家を建てる時に土地そのものの強度が弱いエリアもあるので、強固な地盤を固めるために追加で地盤改良費用もかかることがあります。
土地探しの時には、そのような別途費用がかかるのかどうかも聞いておきましょう。
そして家づくりをする上で必要なのは強風対策。
海の近くは風が強くなりますので、大雨や台風の時は強風による飛散物には対策が必要です。
「部屋の中から海が見えるような家づくりをしたい!」と、開放的な大きな窓を付けようとされる方もいますが、そのためには強化ガラスにしたり雨戸やシャッターをつけておく必要があるため、窓を大きくすればするほど費用がかさんでしまう可能性があります。
そのような点も、家づくりを依頼する住宅会社から見積書を出してもらい、予算との兼ね合いを見ながら検討してみましょう。
いかがでしたか?
海の近くに家を建てることができれば、海水浴や魚釣り、海岸で花火などいろんな家族の思い出作りができそうですね!
しかし、そのためにも海の近くという環境に合わせた家づくりにしなければ、様々な不具合を感じたり、メンテナンス費用がかさんだり、早々とリフォームが必要になったりするかもしれません。
せっかくの家づくりに失敗してしまわないように、海の近くでの家づくりを希望する時には、その気候風土に合わせた施工実績のある住宅会社に一度相談してみてはいかがでしょうか。
家づくりサポーター 長田圭史