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賃貸住宅が子育て世代に不向きな3つの理由とは?

賃貸住宅が子育て世代に不向きな3つの理由とは?

こんにちは。丸本です。

住宅会社で働いていると、たまに友人から「不動産やってたよね?引っ越したいんだけど賃貸紹介してくれる?」と連絡が来ることがあります。

うちは賃貸はやってないので紹介できないんですが、一応引越しの動機を聞いてみると「今2LDKに住んでるけど、子供2人とも走り回るようになってもう今の間取りじゃ限界。4LDKに住みたい」とのこと。

子供二人の4人家族なら、ストレスなく暮らすには4LDKくらいの広さが必要です。しかし、賃貸で4LDKってほとんどないんですよね…。あっても家賃が高くなりがち。実は、こういったこと以外にも、子育て世代に賃貸住宅が不向きな理由はいくつかあるんです。

子育て世代に賃貸住宅が不向きな3つの理由とは?

①4LDK以上の物件はかなり少ない

まず、4人家族がストレス無く暮らすためには4LDKくらいの広さが必要です。

4LDKとはいっても、そのうちの1部屋はリビングと繋げて“多機能部屋”みたいな使い方になるので、実質的に個室は3つになります。そう考えると、主寝室と子供部屋2つで3つの部屋は埋まります。

でも、賃貸で4LDKってかなり少ないんですよね。

アットホームで調べてみると、熊本市で2LDKは416物件、3LDKは339物件あるにも関わらず、4LDK以上となった途端、80物件しかありません。(※2017年9月9日10:30時点の検索結果です。)

○2LDK   416物件

○3LDK   339物件

○4LDK以上  80物件

つまり、そもそも夫婦+子供2人の4人家族が住みやすい物件の供給数が少ないということです。

②廊下がない間取りが多い

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賃貸物件の場合、上の間取り図のように廊下がない間取りが多くなります。なぜかというと、廊下を作ると一戸あたりの面積が大きくなり、多くの戸数を作れなくなってしまうからです。

賃貸物件は一つの建物にできるだけ多くの戸数を作ったほうが利回りが良くなります。6世帯が住める賃貸住宅よりも、8世帯が住める賃貸住宅にしたほうが、2世帯分多く家賃収入を取れるからです。

だから、一戸一戸をできるだけ小さく作る必要があります。そのために省かれるのが廊下ということです。

しかし、廊下がないとリビングと寝室が直結することになり、音に対するストレスが大きくなります。例えば、子供が寝た後は夫婦の自由時間のはずが、起こさないようにビクビクしながら歩かなければならないといった経験はありませんか?

③収納が少ない

子供がいると、どんどんモノが増えていきませんか?でも賃貸住宅には収納が多くありません。

これも、廊下がない間取りが多いのと同じ理由です。収納を多くすると一戸辺りの面積が大きくなってしまい、一つの建物にたくさんの戸数を作れなくなってしまうからです。

収納で悩まないためにはモノを減らすことが一番重要ですが、その次に大事なのは一定の収納スペースを確保することです。しかし、2LDK~3LDKの賃貸住宅では4人家族に必要な収納スペースの確保は難しいでしょう。

 賃貸住宅が住みにくい理由は、利回りのために建てられているから!? 

コスト

ほとんどの賃貸住宅は、住む人が住みやすいようにではなく“大家さんがもらえる利益をいかに高くするか”ということを第一優先で建てられます。つまり、“利回り”が一番優先されているということです。

注文住宅VS賃貸住宅

大家さんの利回りを高くするためにまずやるべきことは何だと思いますか?それはできるだけ安く建てることです。そのため、部屋はできるだけ狭く、キッチンやお風呂などの設備はできるだけ安いものを使用するのが一般的です。

ただし、決して「入居者の住み心地を優先しない大家さんが悪い」とかそういう話ではありません。「その住宅を建てる一番の優先順位は何か」ということです。あなたが大家さんの立場なら、きっと利回りを最優先すると思います。

つまりここで言いたいことは、「住宅はその所有者のために建てられる」ということです。賃貸住宅なら利回りが一番重視されますし、注文住宅ならそこに住む人の住み心地が重視されるでしょう。

ということは、賃貸住宅での暮らしにストレスを感じているなら、その問題を解決するには別の賃貸住引っ越すことではなく、自分のための家を建てる(買う)必要があるということです。

いかがでしたか?

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賃貸住宅が子育て世代に不向きな3つの理由を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?最後にポイントをまとめておきます。

○賃貸住宅が子育て世代に不向きな理由は、「4LDK以上の物件が少ない」、「廊下がない間取りが多い」、「収納が少ない」から。

○賃貸住宅は大家さんの利回りが一番重視される。そのため一戸一戸の面積は小さく作られる。

○賃貸住宅の暮らしにストレスを感じているなら、自分のために家を建てる(買う)必要がある。

もし今賃貸住宅に住んでいて、子育てに多くのストレスを感じているのであれば、それは「賃貸住宅」という環境が子育てに不向きなだけです。あなたが悪いわけじゃないと思いますよ。

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丸本 文平

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級
2012年に人材業界から住宅会社に転職。住宅会社では主に販促企画や「知って得するお金の勉強会セミナー」の講師等を担当。家族は妻とちーちゃん(娘/1歳3ヶ月※2016年現在)の3人家族。家では主に食器洗いと娘の歯磨きを担当。仕事にかまけず日々の子育てもしっかりやってるおかげで、ママとの「ちーちゃんこっちおいで」の勝率は7割を超える(もちろんそれ以外はママには勝てない)。