私たち家族に、いつも通りの晩ご飯はやってこなかった。
「お父さんが帰りに事故に遭ったって・・・。とにかく病院行くよ!」
母の叫ぶ声で私はびっくりした私は、ワケも分からないままとにかく服を着替えた。頭が真っ白になって、母が言っていることがを理解できなかった。いや、今思うと理解するのが怖くて、理解しないようにしていた。
2015年2月16日。私はこの日のことを一生忘れないと思う。
病院に着くと、すでに手術は終わっていた。説明されるまでもなく、私は雰囲気だけで分かってしまった。手術は成功してないと。「病院に運ばれたときにはもう…」、白衣を着た男の人がそう教えてくれた。
今朝は父がいつもより早く家を出た。だから私と父の最後の会話は昨日の夜に交わした「おやすみ」だった。突然のこと過ぎて、何が起きたのか自覚のないまま、その日は家に帰った。
翌日の朝、昨夜よりも冷静になっていた私は、ようやく起きた出来事を理解することができた。
一度涙が出てくると、全然止まらなかった。もちろん学校にも行けなかった。
家を残してくれていた父
父の葬儀が終わり、少しずつ元の生活に戻っていく我が家。でも、朝ごはんのときも、夜ご飯のときも、父のイスは空いたままだった。
高校1年生の私には、行きたい大学があった。でも父がいない今、なんとなく「家のローンだってあるし、生活費だってやりくり大変だろうし、大学は難しいんだろうな」と思っていた。
父の葬儀のとき、親戚の人たちがたくさん励ましてくれた。母も、「和也さんが家を残してくれたので、なんとかやっていけると思います。」と言っていた。
そのときは意味が分からなかったけど、ある時母に聞いてみた。
「お父さんが家を残してくれたって言ってたけど、家のローンの支払いってまだ残ってるんじゃないの…?」
「家計のこと気にしてくれてたの?心配かけてたのね。でも住宅ローンはもう払わなくていいの。」
「え、なんで?」
「住宅ローンを組むときに、“団体信用生命保険”っていうのに入ってたの。この保険に入ってると、うちみたいに給料を稼いでくれてたお父さんが亡くなったときに、残った住宅ローンを払わなくてよくなるの。」
「そうなんだ…。だから“お父さんが家を残してくれた”って言ってたんだ。」
父が家を建てた理由
「あ、そういえばこの家を建てたきっかけも、“団体信用生命保険”の話をお父さんが聞いてからなの。」
「え、どういうこと?」
「まだあなたは小さかったけど、お父さんと二人でいろんな会社のモデルハウスを見て回ってたの。でも色々見すぎてそれだけで疲れちゃって…。お父さんも「まぁゆっくり探そう」くらいだったのよ。
でも、次の日に見に行った住宅会社の人が、「家を建てることは家族を守ることなんですよ」って団体信用生命保険の話をしてくれて、そしたらお父さんが急にやる気になっちゃって、もうその日にその会社で決めちゃったの。笑」
「そんなすぐに?でもなんかお父さんっぽいね。」
「そう。“由佳のためになるんなら”って思ったみたい。あの性格だから口には出さないけどね。」
私たちのために家を建ててくれた父
お母さんによると、父は私たちのために家を建てたらしい。
「自分に何かあったときのために・・・」と考えてくれていたのかもしれない。
父がいない今、裕福な生活を送れるわけじゃないけど、なんとか大学も奨学金を借りずに行けそうだった。
もちろん、父がいないのは悲しいし、明日何が起こるなんて誰にもわからない。
でも、父が建ててくれた家は、今も私とお母さんの生活を支えてくれている。
いかがでしたか?
実はこの話、私が作ったフィクションです。伝えたかったのは団体信用生命保険のことです。
よく“万が一のときにでも大丈夫”なんて言われますが、実際どんなときに役立つのかなかなか想像できないですよね。なのでこういった形のほうが伝わるんじゃないかと思ってストーリー形式にしてみました。
繰り返しになりますがこの話はフィクションです。でも、あなたの家族に起こりえないという保証はありません。
家を建てることは家族を守ることにも繋がります。ご家族のために、家づくりを始められてはいかがですか?
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家づくりサポーター 丸本