こんにちは!家づくりサポーターの長田です。
「家づくりは交渉次第で値引きしてもらえる」
「複数の会社に見積もりをもらって比較して見せたら値下げしてくれた」
そんなことを聞いたことはあるでしょうか。
高額な買い物となる家づくり。少しでも安く建てたいと思うのは当然です。
ただ、住宅会社選びのときに「あそこは値引きに対応してくれたから」という理由で家づくりを依頼することは、実はとても危険な事なんです!
特にそれが注文住宅の会社だった場合、気を付けておかなければとんでもない後悔をすることに…
今回は値引きをしてくれる住宅会社がやっている“かもしれない”3つの事を紹介します。
値引ける金額をあらかじめ上乗せしている
「お客様のために上になんとか頼みこんで、今回限り○万円下げてもらえました!」
…なんて言う営業マン、どう思いますか?
お客さん想いの親切な営業マンでしょうか?
このような場合、最初の見積書を作成するときにあらかじめいくらか金額を上乗せしていることがあります。
これはお客さんに値引き交渉をされたときに、上乗せしていた金額を値引きしたように見せて、お客さんを逃がさないようにする営業手法なんです。
逆に考えると、お客さんが何も言わずに購入すれば、上乗せした金額は全部利益にすることができるんです。
これって本当に親切な営業マンですか?
建築現場でコストカットしている
注文住宅の場合、家は契約をした後に建て始めます。
ですので、契約の際に値引きに応じてしまった注文住宅会社が、最初に削ろうと着目するのは「材料費」。
同じ建材でも若干質を落とした材料を発注すればコストを削減することができます。
お客さんの目に見えない、専門的な部分だからこそ発注段階で費用を下げやすいんです。
また、大きなハウスメーカーなどは安い建材を別発注できないことがあり、その時に削られるのは建築現場の利益。
下請け業者さんたちに支払う費用を削減するために、工期を短縮して人件費をカットしようとすることがあるんです。
そうなると、どうしても家が完成してからの隠れた不具合が多くなってしまいがち。
せっかく値引きをしてもらっても、将来的にその金額分かそれ以上の補修費がかかってしまうようでは意味がありませんよね?
あまりない話ですが、全くない話でもありません。
値引きに応じてくれた会社は建築工程もチェックしてみてください。
目先の利益ばかりで会社を倒産に向かわせている
頻繁に値引きをする住宅会社や営業マンは、その方法でしか契約を取れなくなってしまいがちです。
しかもオーナーさんの紹介でお客さんが来たとしても、「値引いてくれるよ」という話をされていては、値下げ交渉に応じざるを得なくなってしまいます。
「でも正直、住宅会社の利益の事なんてお客さんには関係ないでしょ」
「安く買えるならそっちのほうがいいよね」
本当にそうでしょうか。
家に住む期間は、完成から何十年も続きます。
もし暮らしているうちに家に不具合が出て、「修理をお願いしたい」「すぐに対応してもらいたい」と思っても、その住宅会社が倒産していたらどうなるでしょうか。
自分で修理会社を探してまわって数社から見積書をもらって依頼したり、最悪の場合は泣き寝入りするしかなくなってしまいます。
家がある以上、お客さんと住宅会社との関係も続きます。
ですので、お客様の万が一の時に備えて会社を長く存続させるためにも、利益となる部分はどうしても必要になってくるんです。
値引きに応じてくれる住宅会社は、目先の契約だけにとらわれて利益を削っている場合があるので、一生住まう家づくりを依頼するにはオススメできないですね。
いかがでしょうか。
基本的に、注文住宅で値引きはできません。
それでも対応してくれる営業マンや住宅会社には、何かカラクリがあると思っていていいでしょう。
家づくりのコストを抑えたいと思った時には、値下げ交渉をするのではなく間取りプランの変更や設備のグレードを少し下げるなどして金額を下げるようにしてください。
そしてもし営業マンから値引きの話を持ちかけられたときには、最初にもらった見積書の内容と値引き後の見積書を比較して、どのように値引きしているのかなども細かく説明してもらってください。
また「値引きが対応できるのは今月中まで」など期間を決めて迫られた時にも、焦って契約することだけは避けるように気を付けましょう。
家づくりサポーター 長田