こんにちは。丸本です。
銀行へ住宅ローンを申し込んだところ、残念ながら審査に落ちたとします。そんな時に勧められやすいのが「プロパーローン」です。
では、「通常の住宅ローン」と「プロパーローン」の違いはご存知でしょうか?
プロパーローンを借りた場合のメリットとデメリットを把握しておけば、プロパーローンを選ぶべきかどうかが判断できます。
「そもそもプロパーローンって何?」
「プロパーローンなら保証料が無料って聞いたけどじゃあその分お得ってことなの?」
という方は、ぜひチェックしておきましょう。
プロパーローンとは?
プロパーローンとは、簡単に言うと銀行が独自審査のみで貸し出す住宅ローンのことを指します。
通常の住宅ローンは、銀行の審査に加えて保証会社の審査も必要です。なぜ保証会社が必要かというと、債務者からの住宅ローンの返済が滞った時に銀行側のリスクを減らすためです。住宅ローンを返済してくれない人が出た時は、第三者である保証会社に保証してもらう形になっています。
それに対してプロパーローンは、銀行側が保証会社の保証を付けずに貸し出す形になります。そのため、審査するのは銀行のみです。ということは、銀行の一存で住宅ローンを貸すか貸さないかを決められるということになります。
つまり、貸し出し審査にあたって銀行側の自由度が高いということになります。
プロパーローンのメリット
プロパーローンのメリットは主に2つです。
①保証料が掛からない(無料)
通常の住宅ローンは保証会社への加入が必要なるため保証料が必要になります。しかし、プロパーローンは保証会社を使わないので保証料が必要ありません。
②通常の住宅ローン審査に落ちた人でも借りられる可能性がある
前述したとおり銀行の一存で住宅ローンを貸すか貸さないかを決められます。そのため、保証会社の審査がNGで住宅ローンの審査に落ちた人でも住宅ローンを借りられる可能性があります。
プロパーローンのデメリット
と、ここまでの話だと良い条件に見えるプロパーローンですが、もちろんデメリットもあります。
①保証人・連帯保証人が必要になる
プロパーローンは、保証会社の保証を付けません。ということは、住宅ローンを返してもらえば場合のリスクを銀行が背負うことになります。
そのため、プロパーローンの場合は、保証人、もしくは連帯保証人が必要になります。もし住宅ローンを返済できなくなった場合、保証人もしくは連帯保証人が代わりに返済しなければなりません。
数千万単位のお金を借りる住宅ローン。そのため保証人・連帯保証人を承諾してくれる人はそう多くないでしょう。もしプロパーローンを借りることになりそうであれば、ご両親等に早めに相談しておいたほうがよいでしょう。
②金利が高くなりやすい
プロパーローンは保証会社を付けないので保証料は無料ですが、その分金利を高く設定されます。銀行側としても、リスクの高い貸し出しになるので、その分金利を高く設定しておこうという考えです。
どのくらい金利が高くなるかは銀行によると思いますが、通常の住宅ローン金利にプラス1%くらいが相場のようです。
そのため、「保証料が無料だからお得」かというと、その分金利を上乗せされるため、得にはならない場合がほとんどです。通常の住宅ローンを借りたほうが有利な条件で借入できる可能性が高いと思います。
いかがでしたか?
最後にプロパーローンのメリット・デメリットについてポイントをまとめておきます。
○通常の住宅ローンに落ちた人でもプロパーローンなら借りられるかもしれない。
○プロパーローンは保証人・連帯保証人が必要になる。
○保証料は無料でも、金利が上乗せされるため、得にはならない場合がほとんど。
プロパーローンは、どちらかといえば「通常の住宅ローンの審査が通らなかった場合に試す手段」という位置づけです。中にはプロパーローンのほうが有利に借りれる場合もあるようですが、現金や不動産といった、住宅ローンの担保となる資産を持っている人(≒個人の財務内容が良い人)が対象です。
まずは、通常の住宅ローンの審査が通るように努力してみてはいかがでしょうか。