家の購入は、一生に一度のとても高額な買い物。
そのためずっと高額な金額を見比べていたり、いろんな住宅会社の商品を知っていくうちに、金銭感覚がおかしくなってしまうことがあります。
例えば100万円という金額も、35年の住宅ローンに換算すると月々約3000円。この数字を見てどう思いますか?
いまこのブログを読みながら「月々3000円は高いでしょ」と思った方でも、実際に家づくりを進めてみると、「たった3000円でこれができるの!?」と金銭感覚がマヒしてしまいがちです。
そんなお客さんの金銭感覚がおかしくなっているのをいいことに、さらに高額な取引にしようとする住宅営業マンがいます。
今回はそんな営業マンがどんな話でお客さんを金銭的に説得するかについて紹介します。次のような話をしてくる営業マンに出会った方は、注意してください。
☑35年ローンで割ったら、ほんの少ない金額ですよ
せっかくの家づくりだし、あとで後悔はしたくないから…
そう思って設備のグレードアップをしたりオプションの追加をしていくと、建物全体の値段がどんどん上がってしまいます。
そんなときに、「このオプションは月々換算するとたったの○円ですよ」というように、オプション価格を住宅ローンに換算して金額を安く見せながらすすめてくる営業マンは、本当にお客さんの事を考えているのでしょうか。
追加料金が発生しそうになったら、本当にその仕様変更は必要なのか、もししなかったときは手元に残る数万円と引き換えにどんなデメリットがあるのかを冷静に考えてみるといいでしょう。
☑太陽光の売電で、月々の支払いをチャラにしましょう
太陽光パネルの搭載をお客さんにすすめる会社はたくさんありますが、あまりにその売電価格をあてにした返済計画の提案をしてくる営業マンには注意しましょう。
現在、太陽光の売電価格は年々下がってきていますし、「月々これだけは太陽光で賄えます」というシミュレーションはあくまで想定にすぎないため、実際の天気によって大きく左右されます。
ですので、住宅ローンの返済を売電価格に頼るような資金計画を組んでしまうと、場合によっては将来的に返済が厳しくなってしまう可能性があります。
また、太陽光パネルを搭載すると、その周辺機器のメンテナンス費用もかかってくることとなります。その分の金額についてもちゃんと説明してくれるかどうかも、営業マンを見極めるポイントです。
☑現在の収入がこれくらいだから、もう少し借りても大丈夫ですよ
住宅ローンの借入可能額は、世帯主の年収によって変わります。
家のプランを作りながら建物金額が予算をオーバーしそうになった時に、「でもお客様の年収からならあとプラス○万円は大丈夫ですよ!」という提案をする営業マンがいたら気を付けてください。
もし現在仕事が順調で、安定した収入が得らるかもしれないとしても、思わぬ事故や病気で仕事に支障が出たり、お子さんが私立の学校に通うようになったりすると、収入や支出のバランスが崩れてしまうことにもなりかねません。
建物のトータル予算についての資金計画は最初にしてもらい、その金額の中で無理のない返済ができる家づくりのが理想的です。
いかがでしたか?
いつもは特売のスーパーに行って安いうちに買いだめしたり、1円でも安いガソリンスタンドに車で並んだりするような人でも、「一生に一度の家づくりだし!」と気持ちが大きくなっていろんなオプションを付けてしまうことも…
お客さんはどうしても慣れない家づくりで金銭感覚がおかしくなってしまうものです。
そんなときに「そこまですると後々の支払いが大変になりますよ」と冷静に助言してくれる営業マンが本当に信用できる営業マンです。
ちゃんとお客さん自身の事を思ってくれる営業マンを見極めましょう。
家づくりサポーター 長田圭史