家づくりサポーターの長田です。
先日、久しぶりに見学会に営業のヘルプとして待機しました。元々営業をやっていたので簡単な質問には答えられるんですよね。
今回も1日で20組以上の方が来場されましたが、聞かれる質問はだいたい同じ。
「この家は何坪?」
「この部屋は何帖?」
「この家でいくら?」
この3つは必ずと言っていいほど聞かれます。
確かに今後の家づくりをイメージする上では、サイズ感や予算とのすり合わせを考えることは、もちろん重要です。
しかし、そのような質問をしただけでは「ふ~ん…」という感想で終わってしまい、肝心な住宅会社のことについてはあまり知ることができません。
せっかく展示場に行ったり見学会に参加するからには、その住宅会社が自分たちに合っているかどうかを探る質問もしてみましょう。
「でも、どんな事を聞けばいいのか分からない…」
「専門的な言葉も知らないし…」
そんな方のために今回は、住宅業界で働く私が“住宅営業マンに本当に聞いておくべき”と考える3つの質問を紹介します!
①「もし今契約したら、工事の着工はいつごろになりますか?」
一見すると、ただ工事が着工になる時期を確認しているだけのようにも見えますが、実は本当の目的は住宅会社の施工力を聞き出す事です。
突然ですがここで問題です。この質問をA・B二つの住宅会社にしたときに、次のような答えが返ってきました。
A「打合せをして図面さえできればいつでも着工できますよ!」
B「現在他のお客様にも待っていただいている状態で、着工は○月頃となります。」
ではA・Bどちらの住宅会社を選べば後悔しない家づくりができるでしょうか。
答えはBの住宅会社。
普通に考えればすぐに工事に取りかかれる会社の方が良いようにも思えますが、住宅会社Bの方が職人さんの施工力に期待が持てるんです。
住宅業界には、「仕事が多いところに腕の良い職人さんが集まる」という傾向があります。ですので、常に順番待ちをしているように現場(仕事)の多い住宅会社には腕の立つ職人さんが集まり、離れません。
逆に工事があったりなかったりという住宅会社の場合は、工事が増えたら短期のアルバイトのような職人さんを雇って工事を行っているので、施工力という点において不安があります。
熟練性という意味でも、長年同じ住宅会社を担当し、慣れた商品の家を建てる職人さんに頼むのと、一時的に雇われて初めての住宅商品を作る職人さんだとどちらに頼みたいですか?
ひとえに“着工が遅い会社を選んだほうが良い”というわけではありませんが、「すぐに着工できますよ!」「大丈夫です!」というような会社はやめておいた方がいいかもしれません。
②「営業さんの転勤はあるんですか?」
この質問の目的は、担当する営業マンが引き渡し後も家に関するいろんな事に対応しれくれるかどうかを知る事です。
家族のパートナーとして一緒に家づくりを進めていく担当営業マンとは、出会いから引き渡しまでの期間だけでなく、メンテナンスなどの際にも住宅会社との窓口にもなってくれるため、家がある限り一生涯の付き合いになります。
ですので、見学会やモデルハウスでは住宅会社選びだけでなく、担当営業マン選びも非常に重要なんです。
そこで聞くべきなのが“転勤があるかどうか”。せっかく「この人なら安心して家族の人生を預けられる!」と思って契約したのに、その営業マンがもしも他県に転勤になってしまったらどうしますか?
その後に担当を引き継いだ人が前の担当に比べてフィーリングが合わなかったり…対応が遅かったり…
そんな可能性もゼロではありません。
特に、全国展開している大手メーカーは遠方に転勤になることがあります。それ以外でも支店が遠方にあるような住宅会社の場合はあらかじめ聞いておいた方がいいでしょう。
③「アフターメンテナンスや保証はどのようになっていますか?」
この質問では、住宅会社のアフターメンテナンスや保証について知ることと、営業マンがしっかり説明してくれる人かどうかを判断する事が目的です。
家を建てたら、その住宅会社がアフターメンテナンスや定期点検を行うこととなります。しかしその時期や内容、金額などは住宅会社によって様々です。
ですので「○年保証」という数字を見て安心するのではなく、その詳しい内容についても営業マンに直接確認しておきましょう。
また、第三者機関の保証が付いているかどうかも重要。どんなにしっかりした職人が施工しても、どんなに優秀な現場監督が管理しても、人間のやることに絶対はありません。ミスをしてしまう可能性もあるんです。
家づくりでは小さなミスが大きな欠陥に発展してしまうこともあります。ですので、自社で検査するだけでなく客観的にミスを探す第三者機関が必須なんです。
「自社で検査しているので大丈夫ですよ」という営業マンや住宅会社は信用しない方がいいでしょう。
見学会や展示場のモデルハウスに行った時はこのような質問を投げかけてみて、自分に合った住宅会社や営業マンを選んでみましょう。
家づくりサポーター 長田