ここ最近、色んな外壁材を見る機会が多かったんです。私が家を建てるならこんな外観がいいから、これがいいな~とか考えながら見てたんですが、本当に種類が豊富。特にサイディングは、うちと取引があるメーカーのカタログだけでも本当に分厚くて大変。20分くらい見ていると疲れてきたので、そっと閉じました(笑)
今回は、サイディングの種類と基礎知識、選ぶ時のポイントをご紹介します。
そもそもサイディングってなに?
サイディングとは、外壁素材の一種。セメント質と繊維質を主な原料とした外装材で壁に貼って利用します。サイディングボードともいわれ、板状になっています。
サイディングの種類は?
サイディングには3種類あります。大きく分けて、窯業(ようぎょう)系、金属系、樹脂系のモノがあります。
☑窯業(ようぎょう)系
石調、レンガ、タイル、木目、コンクリート風等のデザインが可能です。
(出典:http://www.nichiha.co.jp/fuge/gallely/index.html#kabe_index)
出典:http://www.nichiha.co.jp/fuge/lineup/index.html
○特徴
セメントと繊維質が原料。硬く密度が高いので地震や火災に強く、遮音性にも優れています。
○デザイン
加工が簡単なため、タイル風、レンガ風などデザインが豊富。「理想の外観に近づけやすい」と人気があるようです。
○メンテナンス
窯業系サイディングは、塗料による防水機能が薄れてしまうと劣化が急速に早まります。最初から耐候性の高い塗料を使用したり、早めにメンテナンスを行なったりすることをおすすめします。
塗装(塗り替え)、サイディングの隙間にあるシーリング材(継ぎ目や隙間に施工されるペースト状の建築材料)の打ち替えを行う必要があります。
メンテナンスのスパンは、グレードにより異なります(7~10年、15~20年に一回程度など)。
☑金属系サイディング
金属の質感をいかしたデザインにメタルカラーが映える金属系サイディング。モダンなデザインにしたいなら金属系サイディングがおすすめです。
(出典:https://goo.gl/9uUKmn)
○特徴
鉄やアルミニウムなどの金属板材に断熱材を補強材として成形された外壁材です。表面にはさびないように、塗料が塗られています。
外壁材の中でトップレベルの断熱性を持ち、発泡樹脂で裏打ちされているため、遮音性も優れています。
さらに、軽量で既存の外壁の上から貼っても建物の重量を抑えることができます。アルミニウム、亜鉛、シリコンから成るガルバリウム鋼板が、さびにくく耐久性がありながらローコストという点で人気です。
○デザイン
金属の質感を生かしたシャープなデザインの方が向いているため、比較的シンプルなデザインが多いです。モダンなデザインにしたいなら金属系サイディングがおすすめです。
○メンテナンス
金属であるため金属板自体は温度変化が激しくなり、変形してしまったり、衝撃にも弱く、物が当たるとへこんでしまったりすることもあります。また、海岸沿いでは塩害の被害を受け、錆びてしまったりすることもあるので不向きです。さびやカビを防ぐために、10年を目安に再塗装をする必要があります。
☑樹脂系
赤やモスグリーンなどがあり、カラフルな樹脂サイディング。全体的に柔らかい色合いをしています。
(出典:http://www.zeonkasei.co.jp/product/c/intro.html)
○特徴
樹脂サイディングとは、アメリカやカナダなどで主流の塩化ビニル樹脂製の外壁材です。プラスチックの仲間であるため、さびたり腐食したりする心配がありません。特に、塩化ビニルは超寿命で燃えにくいという特徴を持ちます。
○デザイン
現在のところ、日本国内での普及は進んでいません。取り扱っているメーカーや業者も少なく、デザインのバリエーションも2~3種類ほどです。
○メンテナンス
外壁材そのものに顔料が練りこまれているので、色がはげるといった心配がありません。シーリング(継ぎ目や隙間に施工されるペースト状の建築材料)がいらない施工を施すため、塗替えやシーリングの交換などのメンテナンスがほとんど不要といえます。
どんな種類のサイディングにするか、選ぶ時のポイントは?
サイディングには、種類や特徴が様々あります。どんな特徴を重視するのかが最大のポイントです。
①外観にこだわりたい&価格を抑えたいなら「窯業系サイディング」
特に外観と価格を重視される方には、窯業系サイディングがおすすめです。レンガ調、タイル調、ボーダー調等、柄も色も幅広い選択肢の中から理想のデザインを選ぶことができます。また、工場で大量生産されるので、価格を抑えることができます。
②断熱性&モダンな感じの外観にしたいなら「金属サイディング」
金属サイディングは、断熱性が高いため、寒冷地にお住まいの方におススメです。
金属ならではの質感でシャープでモダンな雰囲気にすることができます。厚みのある金属サイディングにすることで、凹凸がはっきり出るため、デザイン性がぐっとあがります。
③メンテナンスを軽減したいなら「金属系サイディング」
窯業系のサイディングの光触媒や親水コート等の自分で汚れを落としてくれる機能を持ったサイディングは、どうしても費用が高くなります。
日頃のメンテナンスの手間と費用を考えると、価格帯の安い金属サイディングの方が有利ともいえます。
また、窯業系のサイディングの場合、シーリングが使用されているため5~10年おきくらいに打ち直しや塗替えなどのメンテナンスが必要になります。
どうでしたか?
若干金属系サイディングを推してしまっている気がしますが、実際に家を建てる方の多くは窯業系サイディングなんですよ。
住宅会社の商品によっては窯業系のサイディングが標準仕様だったり金属系のサイディングが標準仕様だったりします。
希望のデザイン、特徴、予算との兼ね合いも考えながら、検討してみてください。
家づくりサポーター 永野