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家づくりに失敗しないためのブログ

一生に一度の家づくりで失敗しないために必要な知識や判断知識が身についていくお役立ちブログ。自分たちが建てたい家が見えてくる。

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親から畑や田をもらって家を建てる場合に注意すべきポイント

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こんにちは!家づくりサポーターの永江です。

今あなたがこのブログを読んでるということは、親から土地をもらえる可能性があるってことですよね。

もし本当にもらえたらラッキーですね!

家を建てる時、土地から探す人が7割くらいと言われています。そして、その方たちは土地を買うために数百万から数千万というお金を支払うことになるんです。

それに対して、もし親から土地をもらえるなら…タダでとは言いませんが、圧倒的に安く土地を手に入れることができます。

でも、もし親からもらうその土地が、『田んぼ』や『畑』だったとしたら…?

『畑』や『田んぼ』みたいな『農地』には、色々と制約が…?

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☑第1ポイント:農地転用

『畑』や『田んぼ』は『農地』という分類にあたります。家は『農地』の土地には建てられません。『農地転用』という申請をする必要が出てきます。

この農地転用については詳しく説明してる記事があるので、そちらを参考にしてください。

→ 【要注意】広告に載ってることも!?農地転用できない土地とは?

☑第2ポイント:家を建てるための準備その1

さて、農地転用も出来ることが確認できたら、次の準備に入ります。その1つめが『分筆』です。

普通の住宅を農地転用して建てる場合、その『土地の面積』と『建てる家の面積』に関する規制を受けてしまいます。

どういうことかと言うと…

農地転用する敷地の面積は500㎡(約150坪)が上限。その敷地に対して、家の『建ぺい率(≒家を上から見た時の面積)が22%以上』ないといけません。

もし、もらう予定の土地が150坪より大きい場合は、150坪より小さくしないといけないんですね。その方法が『分筆』というものです。

この分筆とは簡単に言うと、法的に『1つの土地を2つ以上に分ける』ということ。家を建てる部分を150坪以内にして、それ以外の部分と切り離すわけです。

もちろんこの分筆も簡単にできるわけではありません。測量して、どこで切り離すかのラインを正確に決めて、そしてそれを登記しないといけないんですね。

それと並行して、さっき書いた家の建ぺい率の問題もあります。もし150坪で分筆したとしたら、建ぺい率(≒家を上から見た時の面積)が33坪より大きい家じゃないとダメなんです。

平屋ならまだいいですけど、もし2階建てで計画しているなら、50坪以上クラスの大きい家ができてしまいます。つまり30坪程度の2階建てで計画しているなら、約68坪の敷地で分筆しないといけないんですね。

さぁ、ここまで書いて、自分でも何を言ってるか混乱してきました(笑)というわけで簡単に図解です。

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☑第3ポイント:家を建てるための準備その2

だいたいの家の大きさと農地転用する敷地の面積を決めたら、次のステップです。それが『造成』

田んぼや畑のままにしてたら、とうぜん家なんて建ちませんよね。不要な土を取り除いたり、逆に大量の土を入れたりしないといけません。

さらに、家を建てるためには水道、ガス、電気などのライフラインが通ってるかの確認も必要です。ライフラインが通ってなければ、通すための手配も必要なんですね。電力会社や役所を巻き込んでの大仕事となります。

☑第4ポイント:家を建てるための準備その3

ここまでやってきて、最後に心配すべきこと。それは『地盤の強さ』はどうなのかということです。

田んぼや畑は地盤が弱い傾向にあるんですよね。先人の知恵でしょうか、地盤の強いところに集落ができ、弱いところを耕作地としてきたという歴史もあります。

地盤が弱ければ家を建てれませんので、検査の結果次第では『地盤改良』が必要になる場合もあります。

これだけの工程を自分だけでするのは難しい…

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親からもらう『畑』や『田んぼ』。家を建てるためには、少なくともこれだけの工程を踏む必要があります。もちろん、土地によっては、もっと複雑でたくさんの工程を行わないといけない土地もあります。

それぞれ法律や規制が絡まり、住宅業界に勤める僕でも理解するのに時間がかかりました。

こういった難しい工程を、お金の節約のためにと自分たちで手配してみようとする人がいます。そして、それを推奨している本やウェブサイトも見かけます。

でも僕は絶対におすすめしません。個人でやるには、あまりにも労力が大きすぎるんです。餅は餅屋ではありませんが、こういったことは住宅のプロに任せるべきです。

もしあなたが親御さんから『農地』をもらえそうなら…一から十までプロに任せてみてはいかがですか?

家づくりサポーター 永江弘輝

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永江 弘輝

2013年に医薬品メーカーから住宅会社に転職。約二年の住宅営業マン経験の後、現在はイベント企画の立案・運営を担当。もっぱらの楽しみは、毎晩の晩酌。ビールしか飲まない。そのおかげで、29才にも関わらず毎年の健康診断で肝機能の数値にビクビクしている。