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住宅ローンを固定金利で借りた時の4つのリスクとは?

住宅ローンを固定金利で借りた時の4つのリスクとは?

「住宅ローンの変動金利は将来金利が上がるからリスクがあるって言われてるけど、固定金利にリスクはないの?」

こんにちは。丸本です。住宅ローンの変動金利といえば、将来金利が上がるリスクがあります。

それに対して固定金利は一定期間または全期間で金利は上がりません。そのため固定金利にリスクはないと思われがちですが、実は違います。固定金利にも潜在的なリスクがあるんです。

そこで本日は、固定金利に潜む4つのリスクをお伝えします。固定金利にどんなリスクがあるのか知っておくことで、返済プランを立てやすくなりますよ。

住宅ローンの固定金利に潜む4つのリスクとは?

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ではここから住宅ローンの固定金利に潜む4つのリスクを具体的に解説していきます。

リスク①変動金利に比べて元金の減りが遅い

固定金利は当然変動金利より適用金利が高くなります。一般的な地方銀行の場合、変動金利なら0.9~1%前後ですが、35年固定金利にすると2.7%まで上がります(※金利設定は金融機関によって異なります)。

金利が高くなるということは、その分月々の返済額の利息負担が大きいということです。固定金利は、利息負担が大きい分だけ変動金利に比べて元金の減りが遅くなります。

リスク②借入当初の利息負担が大きい。

固定金利は変動金に比べて元金の減りが遅いということはすでにお伝えしました。では、元金の減りが遅いとどんなデメリットがあるんでしょうか。それは、利息負担が大きい期間が長く続いてしまうことです。

利息は、元金の残りが多ければ多いほど高くなります。そのため元金の減りが遅いとそれだけ利息負担が大きい期間が続いてしまうということです。

リスク③固定金利は最初に金利上昇リスクを負っている。

固定金利は、一定期間または全期間を通して金利が上がりません。そのためリスクが無いように思えてしまいますが、実は違います。

どの金融機関でも、変動金利よりも固定金利のほうが高く設定されています。つまり別の角度から見ると、固定金利は「初めから金利上昇リスクを負っている」ということなんです。そのため固定金利は、「最初から金利が高いので、将来的な金利上昇のリスクはない」だけで、実質は金利上昇リスクを負っています。

まとめると、将来にリスクを負うのが変動金利、最初にリスクを負うのが固定金利ということです。

リスク④全期間固定金利以外は、固定期間終了後に金利が上がる

固定金利といっても、3年固定、5年固定と比較的短期間なものから25年固定、35年固定と長期的なものまで様々です。

3年固定、5年固定の場合、固定期間が終わったあとは変動金利となります。そのため、商品としては「固定金利」と言われていても、実質は変動金利ということになります。つまり、将来的な金利上昇リスクがあります。

「固定金利=返済期間中ずっと金利が一定」ではないということにご注意ください。固定期間の適用期間終了後は、その時の経済情勢によって金利が設定されます。

で、結局「固定金利」と「変動金利」のどっちがいいの?

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固定金利を選ぶべきか、変動金利を選ぶべきかは返済プランによるので一概にどちらがいいとは言えません。

しかし、結局は「金利の上昇リスク」にどう対応するかになります。

変動金利なら、金利が低い間にガンガン返済して元金を減らしておく。そうすれば将来金利が上がっても元金が減っているので利息負担も小さくなります。

固定金利なら、最初の利息負担は大きく、元金の減りは遅いですが、「将来金利が上昇して利息負担が増える」というリスクはありません(※全期間固定金利の場合)。

最初は変動金利でガンガン返済して元金を減らしておいて、金利が上がりそうになってきたら固定金利に借り替えるという方法がベストだと思います。しかし、一方でそもそも借り換えの時期の判断が難しいため、簡単に考えないほうがよいです。

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いかがでしたか?

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住宅ローンの固定金利に潜む4つのリスクについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?最後にポイントをまとめておきます。

○固定金利は元金の減りが遅い。そのため借入当初の利息負担が大きい。

○固定金利は実質最初に金利上昇リスクを負う。変動金利は将来金利上昇リスクを負う。

○変動金利と固定金利は、どちらが得するかより、どちらが自分に合っているかで選ぶ

ちなみに、2016年度に住宅購入をした人を対象にした調査によると、9年ぶりに変動金利を選んだ人より固定金利を選んだ人が多くなったそうです(不動産流通経営協会「不動産流通業に関する消費動向調査」(2017年度)より)。こんなデータを紹介しておいてなんですが、周りに流されず自分に返済プランに合った金利を選んでくださいね。

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丸本 文平

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級
2012年に人材業界から住宅会社に転職。住宅会社では主に販促企画や「知って得するお金の勉強会セミナー」の講師等を担当。家族は妻とちーちゃん(娘/1歳3ヶ月※2016年現在)の3人家族。家では主に食器洗いと娘の歯磨きを担当。仕事にかまけず日々の子育てもしっかりやってるおかげで、ママとの「ちーちゃんこっちおいで」の勝率は7割を超える(もちろんそれ以外はママには勝てない)。