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注文住宅の坪単価の相場とは?「坪単価」で業者を選んではいけない3つの理由

注文住宅の坪単価の相場とは?「坪単価」で業者を選んではいけない3つの理由

一般的な注文住宅の坪単価の相場は大体50~70万円くらいです。しかし、実は「坪単価」を住宅会社選びの参考にしてはいけません。なぜだと思いますか?

それは、「坪単価」という考え方自体に明確な基準がないからです。つまり、A社のいう坪単価と、B社のいう坪単価は違う意味で使われているんです。

坪単価の仕組みを知っておけば、「最初に聞いてた金額からかなり増えた…」ということにはなりません。

■「坪単価」で住宅会社を選んではいけない3つの理由

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では、坪単価で住宅会社を選んではいけない理由を3つに分けてお伝えします。

①安く見せようと思えば、いくらでも安く見せられる

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坪単価の計算方法は、「建築費÷坪数」です。つまり、建築費が2000万で40坪なら、坪単価は50万ということになります。

○建築費2000万円÷40坪 = 坪単価50万円

しかし多くの場合、ここでいう「建築費」=「建物の本体価格」だけ計算されています。でも、実際に建てる時は「オプション」や「設計料」等、他にも掛かる費用があるんです。

坪単価の計算で使われる費用項目 実際に建てる時に掛かる費用項目
建物の本体価格 建物の本体価格
オプション
設計料…etc

つまり、坪単価の計算で使われる項目と、実際に建てる時に掛かる費用項目が異なるので、坪単価を参考にしても意味が無いんです。

坪単価を安く見せたければ、建物の本体価格を安くして、オプションや設計料を高く設定しておけば、坪単価は安く表示することができてしまうんです。

②間取りプランや仕様を決めないと、正確な金額は出ない

単位

①の坪単価の計算例では40坪で計算しましたが、同じ40坪の家だったとしても間取りプランや仕様によって金額は異なります。

例えば同じ40坪の家でも「2階建て」と「平屋」で比べると、平屋のほうが費用が多く高くなります。(平屋のほうが高くなるのは、屋根材や基礎の面積が増えるからです。)

また、キッチンをグレードアップしたり、床をフローリングからムク材に変更したりすると、その分だけ金額も上がります。そうなると建物に掛かる総額も上がるわけなので、坪単価もあがります。

要は、間取りプランや選んだ仕様によって坪単価も変わるということなんです。

なので、例えば「坪単価いくら?」と質問したら、は「プランと仕様を決めないと正確な金額は出せません」という答えが返ってくるべきなんです。

明確に「うちは60万です。」と答えられる営業マンがいたとしたら、何を基準にしているのか聞いたほうがよいでしょう。

③全く同じ間取りプラン、仕様で建てる人は存在しない

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②で説明したとおり、注文住宅の場合、間取りプランや仕様を決めないと、正確な坪単価は計算できません。しかし、全く同じ間取りプランや仕様で建てる人は存在しません。

なので、過去にその住宅会社が建てた家の坪単価を聞いても意味がないんです。

なぜかというと、他人の注文住宅への要望と、自分の注文住宅への要望が全く同じということはありえないからです。

例えば、仮に過去にその住宅会社で建てたAさんとBさんがいたとしても、下記のように注文住宅への要望は異なります。

Aさんの要望 Bさんの要望
外壁 オプションの塗り壁に変更 標準仕様
キッチン 標準仕様 グレードアップ
床材 オプションのムク材に 標準仕様
風呂 標準仕様 一部オプションを追加
クロス(壁紙) オプションの塗り壁に変更 一部のみタイル張りに

このAさんとBさんの坪単価の平均を出したら、自分が建てたい家の坪単価が出ると思いますか?そう、出るわけ無いんです。

つまり、他人が建てた家の坪単価を聞いても、自分の建てたい家の坪単価が分かるわけではありません。だから坪単価は住宅会社を選ぶ基準にはならないんです。

■坪単価ではなく、建物費用の総額で判断する

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ここまで、「坪単価は住宅会社選びの基準にならない」ということをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

住宅会社を選ぶ時は、坪単価ではなく、建物の費用総額で比較しましょう。そのためには、要望をまとめて、間取りプランや仕様を決めていく必要があります。

しかし、要望を伝えて、間取りプランや仕様を固めていくのは結構大変な作業です。

そのため、それを5社も6社もお願いしてしまうと、やりとりだけで疲れてしまいます。なので、できるだけ2~3社に絞った上でプラン作成や打合せを進めて、住宅会社を比較していくをオススメします。

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丸本 文平

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級
2012年に人材業界から住宅会社に転職。住宅会社では主に販促企画や「知って得するお金の勉強会セミナー」の講師等を担当。家族は妻とちーちゃん(娘/1歳3ヶ月※2016年現在)の3人家族。家では主に食器洗いと娘の歯磨きを担当。仕事にかまけず日々の子育てもしっかりやってるおかげで、ママとの「ちーちゃんこっちおいで」の勝率は7割を超える(もちろんそれ以外はママには勝てない)。