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理想の注文住宅を建ててはいけない3つの理由。完璧な家なんて存在しない!?

理想の家を建ててはいけない3つの理由。完璧な注文住宅なんて存在しない!?

こんにちは。丸本です。

これから家を建てようと色々情報収集をしているのであれば、おそらく何度か「理想のマイホーム」とか「理想の注文住宅」なんて言葉をお聞きだと思います。

でも、実は理想の家は建ててはいけないってご存知でしたか?実は、理想を追えば追うほど満足度の低い家が建ってしまうんです…。

理想の家を建ててはいけない理由①完璧なマイホームを求めてしまう

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まず理想の家を建てようとすると、完璧さを求めてしまいます。しかし、この世の中に完璧なものなんて存在しません。

全世界で売れているiPhoneだって、買って数ヶ月もすればすぐにシステム(OS)のアップデートのお知らせが来ます。つまり、一旦完成させたけど不具合が見つかったので、それを直すというように、メンテナンスありきで作られているんです。

家づくりも同じで、時が経てばライフスタイルも変わります(子どもの成長や自身の老化など)。なので、そのうち新築の時は完璧だったはずの家も、どんどん完璧でなくなっていくんです。

そのため、家に完璧さを求める人ほど、「あのときこうしておけばよかった…」なんてタラレバの話してしまいます。気持ちは分かりますが、タラレバの話をしても何も解決しません。過去のことなので。

それが住み始めて10~20年経ってからならまだいいですが、住み始めた瞬間から「コンセントの位置もっとしたにしとけばよかった…」とか「収納もっと広くしておけばよかった…」なんてことはよく耳にします。

なぜこうなると思いますか?それは家に完璧さを求めているからです。つまり、家が完成した瞬間から減点方式で自分の家を見てしまうんです。

しかし、家づくりを計画した時点で将来何が起こるか(何を感じるか)正確に予測するのは不可能。計画時点では、「コンセントはここでいい」と決めたはずなんです。

だから実際には、完璧を求めないほうが家づくりの満足度は高くなります。「まぁ完成したらしたでちょこちょこ思うことあるかもしれないけど、80点なら充分だよね」くらいに考えているほうがいいということです。

家を建てることは手段であって目的ではありません。常に快適な住まいにするにはメンテナンスありきで考えたほうがいいと思います。

理想の家を建ててはいけない理由②予算を掛けすぎてしまう

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次に完璧な家を求めるあまり、家づくりに予算を掛けすぎてしまう場合も。

しかし、あなたの人生で掛かるお金は家づくりだけではないはずです。子どもの教育費だって、老後の生活費だって掛かります。もし毎年家族旅行に行きたいんなら、その分の貯蓄だって必要です。

理想の家に住む代わりに、普段の生活費を切り詰めたり家族旅行を我慢したりするライフスタイルは、理想的だと思いますか?

もちろん家にいるのが好きで、家以外は全部我慢してでも完璧な家を作りたいのであればいいですが、現実的にそんな人はほとんどいないはず。

もし同じ年収、同じ家族構成のAさん家族とBさん家族がいたとしても、家づくりにいくらまで予算を掛けていいかは異なります。なぜかというと、ライフスタイルが同じでないからです。ライフスタイルが違えば普段の生活での優先順位も異なります。

だから、理想の家を建てるための予算ではなく、理想のライフスタイルを実現できる予算(=無理なく返済できる額)で家づくりをしなければならないんです。

 理想の家を建ててはいけない理由③100点を取るのはめちゃくちゃ難しい

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少し話は逸れますが、私の学生時代の期末テストとのきの話です。もともと英語が得意で、ほとんど勉強しなくても80点は取れました。しかし日本史は苦手で、何も勉強しないと60点ぐらいしか取れなかったんです。でも、学年順位を上げたかったのでなんとかプラス20点したいと思っていました。

では、もともと80点の英語を100点にするのと、もともと60点の日本史を80点にするのでは、どっちがカンタンでしょうか?(両方ともプラス20点です。)

普通に考えたら、日本史で80点を取るほうがカンタンだと思いませんか?元々点数が低いわけですから。英語で100点を取ろうとするなら、それこそミスは許されません。たったの1問も間違えてはいけないんです。

しかし、日本史の60点は普段から真面目に勉強してないから点数が低いだけ。少し頑張ればすぐに点数を上げることができるんです。つまり、同じプラス20点でも、80点→100点より60点→80点のほうがカンタンだということです。

これは家づくりでも同じことが言えます。家づくりで100点を取るより80点くらいを目指して、他の60点ぐらいの項目を80点にするほうがカンタンなんです。

おそらく、住み始めてから住み終わる(亡くなる)まで、そこに住んでいる人が一度も不満を持たなかった家なんてこの世に存在しません。住んでいる限り、何かしら不満はでてきます。だから100点の家づくりなんてまず無理です。

つまり、家づくりで100点を目指すくらいなら、その労力を他に向けたほうがトータル的な満足度(幸福度?)も上がるということです。

例えば老後の生活費のために少しずつ資産運用に回しておくとか、子どもに手が掛からなくなった時のために復職する準備をしておくとか、夫婦でできる趣味を見つけてみるとか、人生を豊かにできることはいくらでもあると思います。

 いかがでしたか?

理想の家を建てようとすればするほど、減点主義になってしまって、結局満足度が低くなることはご理解頂けたでしょうか。だから私は「理想の家づくり」ではなく「最適な家づくり」をオススメしています。

住宅メーカーに勤めておいてこんなこというのもアレなんですが、「家にそこまで期待しすぎないほうがいいよ」ってことです。笑

他人から見てどうかではなくて、自分の合格点をクリアしている家が建てられれば、充分いい家づくりができていると思いますよ。

p.s.あ、でも住宅雑誌で特集されている「あのときこうしておけばよかった!家づくり失敗事例!」みたいなのは見たほうがいいですよ。きれいな写真が散りばめられた実例なんかよりもめちゃくちゃ参考になります。笑

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丸本 文平

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級
2012年に人材業界から住宅会社に転職。住宅会社では主に販促企画や「知って得するお金の勉強会セミナー」の講師等を担当。家族は妻とちーちゃん(娘/1歳3ヶ月※2016年現在)の3人家族。家では主に食器洗いと娘の歯磨きを担当。仕事にかまけず日々の子育てもしっかりやってるおかげで、ママとの「ちーちゃんこっちおいで」の勝率は7割を超える(もちろんそれ以外はママには勝てない)。